【主題】
【ことばと音の世界】
---音の世界へようこそ。
本演習は、英語や日本語を含む世界の諸言語の「音」について研究します。
ことば(特に音)に関していろんな疑問を持っている方も多いかと思います。
・なんでワンちゃんと猫ちゃんは、ことばを理解できるように見えるけど話せないの?
・外国語の発音はどうすればできるようになる?
・○○語のあの音が聞き取れないのはなんで?
・どうしてこわそうな(またはかわいいと思われる)名前があるのか?
・方言に対するイメージはどこから来ている?
・音楽とことばの音って、どんな関係がある?
などなど。
これらの疑問(そして皆さんの他の疑問)を解決するには、ことばの科学(=言語学)と音の科学(=音声学・音韻論)の知識が必要です。
この演習では言語学と音声学・音韻論に関する基礎知識を学びながら、実際に実験をしてもら予定です。「ことばの実験と分析」を通して、卒業後の様々な場面で必要とされる専門知識、論理的思考、情報応用技術、分析能力の基盤を一緒に身につけていきます。
【指導方針概要】
3年生の演習では、まず、「言語学」の基礎知識とともに、「諸言語の音」や「言語実験」などを紹介する入門の文章と最先端の研究に触れてもらいます。
また、実際に皆さんにも実験をしてもらいながら、活発に議論を行っていきます。それを通して、卒業論文の方向性を決めてもらいます。
-----------------------------------------------------
【ゼミの主軸】
●--- 1. ことばについて ---
人間はなぜ自然とことばを操るようになるのでしょうか。
ことばの法則は私たちの脳にどのような形で保存されているのでしょうか。
言語学と認知科学の基礎を学ぶことを通してことばの仕組みを追究していきます。
●--- 2. 諸言語の音 ------
「OO語の発音、難しいな」と思ったことはありませんか。
世界の言語は何千もありますが、実は使われている音は限られています。口腔の構造やIPA(国際音声記号)を学び、言語の発音の根本的な仕組みを理解していきます。
また、子音と母音だけではなく、アクセント・ストレス・声調などの法則も分析します。皆さんが学習している言語や方言なども分析対象になり、言語習得などに応用できます。
●--- 3. 言語実験 --------
ことばに関する実験と研究方法を習います。皆さんが持つ疑問に対し、実際に音声分析・読み実験などの様々な実験に取り組んでいきます。
ことばの世界でも特に「音」に関する知識は、文献だけではわかりにくい概念が多くあります。そこで、本演習は、実際に発音実験や聴覚実験をして、データを分析する環境を皆さんに提供します。
毎回のトピックを実際に検証することで、ことばと音の知識だけではなく、なぜそうなるのか、現象のうらにある法則はないのかなどといった論理的思考力のトレーニング、データ分析、またプログラミング言語の基礎(主にオンライン実験で使われるJavaScript)を習得していきます。
卒業研究のテーマは、「ことば」または「音」に関係するものでしたら、基本的にはどんなテーマでも問題ありません。
-----------------------------------------------------
興味がある方は、こちらの紹介ページもご覧ください。
http://www2.ngu.ac.jp/~hphuang/kolab/
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | -テキストは、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
特に予備知識は必要ありませんが、以下のキーワードに対して1つでも「興味がある」という人なら本演習の内容を楽しんでもらえるかと思います:
1. ことば (外国語または日本語の方言など)
2. 発音 (自分の発音、他人の発音、日本語と外国語の発音)
3. 音楽 (鑑賞/楽器の演奏/音楽理論)
4. パソコン (音声分析ソフト/録音ソフト/プログラミング言語/音声編集/統計スキル)
5. 考えること
6. 実験すること