【講義概要】
この講座では複雑多様化した現代の国際関係に目を向け、国際関係論(International Relations)という学問分野の諸理論を用いて21世紀の諸問題のメカニズムを解明することを目的としている。本講座は大きく分けて2つのテーマ:「国際開発」と「越境する諸問題」を主軸に進められる。発展途上国、国際支援、SDGs、グローバル化、一帯一路、サイバーセキュリティ、地球温暖化といったニュースやSNSで日々見聞きしている様々なキーワードや出来事について、その原因を論理的に説明し、またその解決となり得る道筋について検討していく。
本講座は、本学のディプロマポリシーである人間、社会、文化、自然等に対する幅広い知識を身に着け、豊かな国際感覚を整え、社会の発展に貢献できることを目指す。そのために、国際関係の最もホットなトピックスを知り、それらの原因を理解し、またそれらについて現実味のある解決を考えてほしい。
また、本学のカリキュラムポリシーは、生徒諸君の社会生活に必要な知識の修得と成熟した市民として必要な教養の獲得を目指している。21世紀では国と国との繋がりがますます緊密になり、そしてある国の行動による他の国の行く末への影響も日々大きくなっている。国家間の協力・紛争が諸君の生活、キャリア、そして明日の食卓に乗る料理を変えかねないこの時世に、それらの原因・メカニズム・解決を学ぶことで、世界に取り残されない力を養ってほしい。
【学習到達目標】
世界で起きていることを認識する力を養い、新聞やニュースの内容を理解するできるようになること、また、それらの因果関係と解決策について現実的・論理的に考えられるようになることが学習到達目標である。
【履修上の注意】
講義はパワーポイントを使用する。講師が話す内容が全てスライドで表示されるわけではないため、講義内容のノートをとる必要がある。また、講義スライドは授業後、CCSにアップロードされるため、必ず内容に目を通し復習をすること。レポート課題では講義内で扱った理論や概念を駆使することが求められるため、講義中、または復習中にわからない点があったら都度講師にその旨を伝えること。
【事前準備学習】
前回までの講義の復習をし、次回の講義前までに講師に不明な箇所を伝えよう。疑問の多い箇所については次回の講義内で補足説明をする。また、日ごろから国際関係に関するニュース等に目を通し、自分の気になる話題や事象を見つけ、それらについての情報を集めておこう。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『『脱貧困のための国際開発論』』 佐藤元彦 築地書館 2002 『World Politics:Interests,Interactions,Institutions (3rd ed.)』 Frieden,J., Lake, D., & Schultz, K. W. W. Norton & Company, Inc. 2016 上記の参考書は講義内では直接用いず、講義内容のトピックスについて個人が更に深く知りたい場合に勧めるものである。講義内容自体はスライドを参照すること。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
レポート課題の提出100%(レポート課題要綱および評価基準の詳細については第10週に説明する)
評価基準に基づいた課題へのフィードバックは個々の要請により行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 国際関係論の基礎概念・キーワード | |
2 | 国際関係論のパラダイム①:リアリズムとリベラリズム | |
3 | 国際関係論のパラダイム②:ネオ・ネオ論争と批判理論 | |
4 | 戦争と貧困 | |
5 | 国際経済と貧困 | |
6 | ブレトン・ウッズ体制 | |
7 | SDGsと人間の安全保障 | |
8 | ODAとTAN | |
9 | グローバリゼーションの光と闇 | |
10 | 中国の「一帯一路」 | |
11 | サイバー・ガバナンス | |
12 | 覇権と国際秩序 | |
13 | 人権の国際関係論 | |
14 | 環境問題と国際協力 | |
15 | グローバル・ガバナンスの未来 | |
16 | 定期試験期間 | |