名古屋学院大学シラバス


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シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
4限社会保障法秋A名古屋 23佐々木 達也LG3325

【授業情報】

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講義概要

 私たちは、生活する中で疾病や障害によって働けなくなったり(あるいは著しく労働能力を喪失したり)、解雇や労災により所得を失ったり、さらに定年退職後に給与を得られなくなったりと生活を脅かすリスクに直面する可能性があります。また、幸いにもそのようなリスクが現実化しなかった者にとっても、両親等の介護や子育てに対する費用のために特別な出費が必要となることがあります。このようなリスクやニーズを、個人の責任としてではなく、社会の責任として捉え、社会全体で生活の安定を図る仕組みを規律した法分野が社会保障法です。
 社会保障法は、大きく分けて①社会保険(医療保険、公的年金、介護保険)、②労働者保険(労災保険、雇用保険)、③社会福祉(障害者福祉、児童福祉)、④公的扶助(生活保護)の4 つに分類できます。本講義では、まず社会保障法全体を体系的に理解し、各制度における仕組みを学びます。そして、国が行う社会保障法政策について、法的知識を用いて分析し、あるべき姿を考察するための方法を学びます。
 本講義は、社会保障法体系および各制度における給付の仕組みを理解し、現在の社会保障制度における問題点・課題を分析することを通じて、今後の社会保障制度像を検討するために、社会保障法に関する基本的な知識を習得することを目的とします。
 なお、本講義は、法学部ディプロマポリシーにおける「法律学における基礎的知識の体系的理解およびその応用力」を身に着け、「リーガルマインド(法的思考力・法的判断力)」と「実社会で生起する様々な法的課題を正確に理解し、解決策を考える力」を養うことを目的とします。また、本講義は、カリキュラムポリシーにおける【専門科目】のうち<現代・社会法科目>に位置づけられます。



【学習到達目標】

・社会保障法の全体像を把握し、最新かつ正確な知識を習得すること
・社会保障法の根底にある生存権や「連帯」について論理的に考える力を身に着けること



履修上の注意

・受講の際には、社会保障法に関連する法規が掲載されている法規集を持参すること。
・社会保障法はと密接に関連する法分野であるため、「労働法1」「労働法2」も併せて履修することが望ましい。
・授業では、毎回、レジュメを配布する予定です。



【事前準備学習】

・受講前に、次回の授業に関連する箇所について、指定教科書に目を通しておくことが望ましいです。
・授業後には配布したレジュメや資料、ノートを用いて十分に復習を行ってください。
・さらに、普段から社会保障に関する新聞やニュース等の報道にも注目してください。
・出席に不正があった場合には直ちに「失格」とする。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『生きのびるための社会保障入門』 奥貫妃文・河合塁・春田吉備彦 編 堀之内出版 2023
参考書『トピック社会保障法〔第17版〕』 本沢巳代子・新田秀樹 編著 不磨書房/信山社 2023
『社会保障判例百選〔第5版〕』 岩村正彦 編 有斐閣 2016
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

原則として学期末試験(状況次第では期末レポート)により評価します。
但し、講義中に小テストの実施やリアクションペーパーの提出を求め、それらを成績評価に加えることとします。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1イントロダクション:社会保障をめぐる現状
2社会保障法の歴史と理念
3社会保障の権利性:朝日訴訟、堀木訴訟、塩見訴訟
4労災補償(1):労災補償制度の概要、業務上外認定
5労災補償(2):脳血管疾患、精神疾患の労災認定
6労災補償(3):通勤災害、特別加入制度、労災民訴
7医療保険(1):健康保険法、国民健康保険法
8医療保険(2):高齢者における医療保険制度
9公的年金(1):国民年金法
10公的年金(2):厚生年金保険法
11公的年金(3):学生無年金障害者事件
12介護保険(1):介護保険制度、給付の手続きと内容
13介護保険(2):介護保険法と老人福祉法
14生活保護(1):生活保護の目的と基礎原理、保護の要件
15生活保護(2):保護の種類および内容、「自立支援」と生活保護の今後
16定期試験期間