【講義概要】
グローバル化が進む現代社会において、衛生学および公衆衛生学は、新たな局面を迎え、世界的は視点が不可欠となってきた。そこで、本講義では、国内のみならず、国外の衛生学・公衆衛生学的問題にも目を向け、幅広い視野から日本の衛生学・公衆衛生学を考える講義とする。
具体的な講義内容は、以下のとおりである。まず、日本の公衆衛生の歴史を公衆衛生創成記、第一次世界大戦後の日本の公衆衛生、戦争と国民保健、第二次世界大戦後の公衆衛生、というように衛生学・公衆衛生学の歴史を概観する。
次に、基本的人権としての「健康」について考え、その権利を実現する手段として衛生学・公衆衛生学があることを具体的事例を揚げて解説する。そして、衛生学・公衆衛生学の歴史と考え方を身に付けた後、次のような3つの領域について解説する。「社会・環境領域」は、公害、地球環境、生活環境、「地域保健領域」は、学校保健、国際保健、高齢者保健,、「医療、福祉、介護領域」では、医療制度、医療従事者、医療施設、社会保障、介護保険、高齢者福祉、地域の保健・医療・福祉の連携について解説する。
以上のような学習内容のまとめと応用として、現実に起きた災害(東日本大震災、阪神淡路大震災、インドネシア津波など)について発生から復興までの人々の保健衛生とこころのケアの2側面に着目し、人々の生活がどのように立て直されていったのかという問いについて、衛生学・公衆衛生学的観点はもとより、養護社会学的観点から新たな視点に立ち考察する
【学習到達目標】
衛生学・公衆衛生学の知見から、社会的な健康問題に関して、問題発見能力と問題解決能力が持てるようになること。
自己の健康問題に関心を持ち、公衆衛生学的見地から適切な健康生活の実践能力を持てるようになること。
【履修上の注意】
公衆衛生学は、社会現象と関連が深い科目である。日頃からニュース報道に注目し 公衆衛生学的な課題を自ら、みつけるよう心がけることが望ましい。
【事前準備学習】
公衆衛生学は、健康や医療における問題意識が非常に重要であるので、普段からグローバルな視点からの問題意識の向上に努力してほしい。
授業の終わりに、次回の授業範囲を示すので、該当範囲をあらかじめ読み自分なりに理解しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『国民衛生の動向』 一般財団法人厚生労働統計協会 最新出版年 最新データを用いて講義を進めるため、古いものではなく最新版を用意してください。
入手・購入方法は各自で選択し、用意してください。 |
参考書 | 講義中に適宜、紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 公衆衛生の歴史 | |
2 | 基本的人権としての「健康」 と養護社会学 | |
3 | 公害 | |
4 | 地球環境 | |
5 | 生活環境 | |
6 | 学校保健 | |
7 | 国際保健 | |
8 | 高齢者保健, | |
9 | 医療制度 | |
10 | 医療従事者・医療施設 | |
11 | 社会保障 | |
12 | 介護保険 | |
13 | 高齢者福祉 | |
14 | 新たな感染症 | |
15 | 感染症予防 | |
16 | 定期試験期間 | |