【講義概要】
陶芸は日本の伝統的な文化の一つであり、とりわけこの地域では恵まれた天然の素材(粘土・釉薬)と受け継がれた手仕事の技術があります。近年では陶芸体験が癒しとしての役割を果たしたり、機能回復、認知予防などの効果が伝えられています。
また、焼き物作りは幼児、児童教育の現場や、集中力が問われるアスリートの精神修養の場としても注目されています。
本講座では焼き物の成形技法としてロクロ成形、タタラ成形、ひも作り、手ひねり・・・といった技法を実際に体験し、絵付、施釉といった技法を経て作品を焼成することで、焼き物が出来るまでの工程を学びます。
また、終盤にはそれぞれが学んだ技法を用いて自由制作を行います。
*教員の実務経験 : 伝統的工芸品 瀬戸赤津焼の窯元の十二代として1982年から家業を受け継ぐ。
*実務経験を生かした教育内容 : 長年の職人仕事の継承から得られた伝統技法を解かりやすく指導し、作品制作を通じて日本の文化である陶芸の知識を深める。
【学習到達目標】
本講座では自身が普段使用する器を、実際に地元の陶土を使い成形、仕上げ、装飾の工程を体験することで陶芸に関する理解を深めることを目標とします。
【履修上の注意】
土に触れる実習です。汚れてもよい服装かエプロンなどを持参してください。
髪の長い者は束ねられるように準備を、爪は短めにしておくこと。
作品制作が中心となるので、継続性が大切にあります。
出席できないことが多くなることが予想される場合は履修をお勧めしません。
【事前準備学習】
自分の生活の中で、使用頻度の高い器を考えておいてください。(縦横20cmを上限)
展示会・ライフスタイルショップなどの売り場で、好きな焼き物をみて、簡単な図面やスケッチを用意しておくとよいでしょう。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『やさしい陶芸』 加藤霞仙 マール社 1990 さらに深く陶芸を学びたい場合は購入を勧めます。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
作品の出来栄えだけでなく、自分が使いたいものを作ろうとする取り組みの姿勢を重視します。
平常点、制作態度、事前のイメージの準備などを評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 技法説明・実演見学 | |
2 | 菊練り実習 、土を伸ばす | |
3 | 菊練り実習 、土を高く伸ばす | |
4 | 湯呑、カップ類のロクロ成形とタタラで小皿作り | |
5 | 湯呑、カップ類のロクロ成形とタタラで小皿作り | |
6 | 織部絵付技法実習 | |
7 | 釉薬を塗る | |
8 | 手捻り・ロクロで抹茶茶碗を作る | |
9 | 釉薬を塗る | |
10 | 紐作りで動物を作る① | |
11 | 紐作りで動物を作る② | |
12 | 抹茶を飲んで自由制作の構想 | |
13 | 自由制作 ① (成形) | |
14 | 自由制作 ② (仕上げ・絵付け) | |
15 | 作品講評 | |
16 | 定期試験期間 | |