【講義概要】
本講義では、最高裁判所で争われた事例を読み、事実と判決の判断枠組みを把握してもらうための解説を行います。そのうえで、類似事例についてグループディスカッションをしてもらい、どう考えるか、どのような意見が成り立ちうるか判決にとらわれずに議論してもらいます。そして、この類似事例に関して自己の見解をまとめてもらい小レポートとして提出していもらいます。
本講義は、カリキュラム・ポリシーに掲げる≪NGU教養スタンダード科目≫として位置づけられており、法学部のディプロマ・ポリシーに掲げる法学に関する「基礎的知識を修得」し、「現代社会の法問題を解決するために、多様な視点から法的分析を加えることができる」ようになるための能力を得ることができます。
【学習到達目標】
・社会に潜在する問題を発見し自己の見解をまとめる力を養う。
・事例の背景を理解し、その背景を踏まえて多角的に考える力を養う。
・社会が直面する諸問題について理解し、これらの問題について他人を説得できる自分なりの対処法を主張できるようになる。
以上の能力の獲得を目標としています。
【履修上の注意】
本講義は学生自身による意見の主張が中心になるため、事前学習としての判決の通読が欠かせません。
このため、本講義を履修する者は必ず予習をしてください。
その時々の時事問題に応じて、授業で取り上げる判例を変更する場合があります。
教科書は第3版を使用します。以前の版とは掲載されている判例が異なるため、
第3版を購入してください。
【事前準備学習】
第1回目の授業で事前事後学習の仕方について説明します。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『憲法判例50! 第3版』 上田健介ほか 有斐閣 2023 指定教科書は必携です。
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参考書 | 参考書は授業内で指示します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末レポート50%、平常点50%
平常点については授業課題・授業への参加具合を50点に換算します。
詳細は第1回目授業で説明します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス | |
2 | 条例権の制定範囲 | |
3 | 公務員の労働基本権 | |
4 | 夫婦同氏制の合憲性 | |
5 | 教育を受ける権利と国による教育への関与 | |
6 | GPS捜査と憲法35条 | |
7 | 学問の自由と大学の自治 | |
8 | 私人間における人権保障 | |
9 | 中間まとめ | |
10 | 女性の再婚禁止期間と法の下の平等 | |
11 | わいせつ表現規制と表現の自由 | |
12 | 名誉毀損表現と裁判所による出版差止め | |
13 | 神道式地鎮祭と政教分離原則 | |
14 | 外国人の人権保障 | |
15 | 裁判員裁判の合憲性 | |
16 | 定期試験期間 | |