名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限労働法2秋A名古屋 23佐々木 達也LG3324

【授業情報】

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講義概要

 労働法は、雇用の場において生じる様々な問題を規律する法分野です。労働法は「雇われて働く」ことに関係する法であり、アルバイトや就職においても重要となります。他方で、労働法は、社会の変容や政治による影響を強く受けることから法改正が頻繁に行われ、さらに重要な判例が次々と出される法領域でもあることから、最新かつ正確な知識を習得することが必要不可欠となります。
 労働法は、①個別労働者と使用者との関係を規律する個別的労働法(雇用関係法)、②労働組合と使用者(ないし使用者団体)との関係を規律する集団的労働法(労使関係法)、③失業者等の雇用機会を保障することを目的とした労働市場法(雇用保障法)から構成されています。
 本講義は、「労働法1」に引き続き、労働契約の変更、終了など労働契約を中心とした各論点における具体的な法律問題について学習します。その後、近年、社会的に重大な問題となっている非正規雇用や重要な政策課題と位置づけられている障害者雇用と高年齢者雇用について法的問題を検討します。最後に、労働組合法について説明し、集団法上の課題について考えます。
 なお、本講義は、法学部ディプロマポリシーにおける「法律学における基礎的知識の体系的理解およびその応用力」を身に着け、「リーガルマインド(法的思考力・法的判断力)」と「実社会で生起する様々な法的課題を正確に理解し、解決策を考える力」を養うことを目的とします。また、本講義は、カリキュラムポリシーにおける【専門科目】のうち<現代・社会法科目>に位置づけられます。



【学習到達目標】

・労働法の全体像を把握し、最新かつ正確な知識を習得した上で、労働法を取り巻く問題状況を理解し、その問題を法的に分析・検討し、問題を解決する力を身につけることができるようになること。
・労働者と使用者の双方の立場から、労働問題を法的に捉え、検討することができるようになること。



履修上の注意

・受講の際には、例えば、労働関係労働法規集(独立行政法人労働政策研究・研修機構)や労働六法(旬報社)などの労働法規(施行規則・指針等を含む)が掲載されている法規集を持参すること。
・労働法を体系的に理解するために、春学期に開講される「労働法1」も併せて履修することが望ましい。
・労働法と密接に関連する法分野である「社会保障法」(秋学期開講)も履修することが望ましい。
・授業では、毎回、レジュメを配布する予定です。
・出席に不正があった場合には直ちに「失格」とする。



【事前準備学習】

・受講前に、次回の授業に関連する箇所について、指定教科書に目を通しておくことが望ましいです。
・授業後には配布したレジュメや資料、ノートを用いて十分に復習を行ってください。
・さらに、普段から労働問題や労働事件、労働政策に関する新聞やニュース等の報道にも注目してください。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『ベーシック労働法〔第9版〕』 浜村彰・唐津博・青野覚・奥田香子/著 有斐閣 2023
参考書『労働関係法規集 2023年版』 労働政策研究・研修機構[編] 労働政策研究・研修機構 2023
『労働判例百選〔第10版〕』 村中孝史・荒木尚志/編 有斐閣 2022
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

原則として学期末試験(状況次第では期末レポート)により評価します。
但し、講義中に小テストの実施やリアクションペーパーの提出を求め、成績評価において加点することとします。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1人事異動:配置転換、出向、転籍
2労働契約の終了(1):法律による解雇制限、解雇救済
3労働契約の終了(2):解雇権濫用法理の生成と展開
4労働契約の終了(3):辞職、合意解約
5懲戒処分:使用者の懲戒権とその限界
6非正規雇用(1):有期労働(無期転換、雇止め)
7非正規雇用(2):パートタイム・有期雇用労働法(不合理な労働条件の相違の禁止)
8非正規雇用(3):労働者派遣
9障害者雇用:雇用率制度、合理的配慮
10高年齢者雇用:定年制、継続雇用制度
11労働組合(1):労働基本権とその制限
12労働組合(2):労働組合法の当事者(「労働者」と「使用者」)
13労働組合(3):労働組合の結成・加入・脱退、組合活動
14労働組合(4):団体交渉、労働協約
15労働組合(5):不当労働行為制度
16定期試験期間