【講義概要】
本基礎演習は、1年次の「基礎セミナー」および「専門導入演習」において身に着けた「読み・書き・プレゼン」能力を、担当者がテーマについてレジュメを作成して報告を行い、その報告に対して質疑、全員での議論をするという演習形式を通じて、より高めていくことを目的とします。
本演習は、事例問題を通じて、労働法の基礎知識を習得するとともに、実際に職場で起こり得る問題を素材として法的思考力を高めます。本演習はグループ報告の形式で行います。ゼミの進め方は、まず、報告グループが割り当てられた事例問題について報告した後、報告グループ以外のゼミ生からの質疑応答並びに教員による解説を行います。また、ゼミ内で取り上げたテーマに関連するワークルール検定や公務員試験の択一式問題を解くことで、知識の定着を図ります。指名されたグループはなぜその答えになるのか(例えば、根拠条文や判例を指摘する)を説明して、解答してもらいます。
なお、本演習は、法学部ディプロマポリシーにおける「コミュニケーション・プレゼン能力」、「情報収集・分析力、論理的思考力等の技能」を身に着け、「他者に対して、自分の法的な考え方を口頭や文章によって的確に伝える能力」を養うことを目的とします。また、本講義は、カリキュラムポリシーにおける少人数の演習科目に位置づけられます。
【学習到達目標】
本演習は、労働法に対する理解を深めるとともに、労働法に関連する文献や労働判例を調査および分析する力、調査・分析したことを他者にプレゼンテーションする力を養うことを目標とします。
併せて、3・4年次の専門発展演習に向け、レジュメの作成の仕方、報告の仕方、議論の仕方などの能力を習得することも目指します。
【履修上の注意】
演習科目は、ゼミ員全員が積極的に議論に参加することが求められます。活発な議論をするためには、まず、報告者が十分な準備をしたうえで、報告に臨むことが必要です。報告準備のための時間を確保し、準備不足で報告に臨むことのないようにしてください。次に、報告者以外のゼミ員も報告の対象となる判例解説を事前に読み、自分の考えをまとめておいてください。
ゼミ中は積極的に発言し、一度も発言をしないということがないように心がけてください。また、ゼミはその場で議論に参加することが重要となるので、可能な限り欠席をしないことが求められます。
【事前準備学習】
・授業時間以外にも、報告準備を進めること
・図書館の資料を積極的に活用すること
・報告者グループ以外のゼミ生もテキストの該当箇所を必ず事前に読んでくること
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『労働法〔第9版〕』 水町勇一郎 有斐閣 2022 |
参考書 | 『ワークルール検定 問題集[2023年版]』 一般社団法人日本ワークルール検定協会 編 旬報社 2023 『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ6 労働法』 資格試験研究会 編 実務教育出版 2020 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
報告内容、発言など議論への参加の程度を総合的に考慮して評価をします。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション(自己紹介・グループ決め) | |
2 | 労働法とは(事例1) | |
3 | 労働法上の当事者「労働者」(1)(事例2、3) | |
4 | 労働法上の当事者「労働者」(2)(事例4) | |
5 | 労働契約上の基本的権利義務関係(事例13、14) | |
6 | 就業規則(1)(事例8、9) | |
7 | 就業規則(2)(事例10、11) | |
8 | 採用の自由(事例18)、採用内定(事例19、20) | |
9 | 賃金(事例46)、賞与(事例40、41) | |
10 | 労働時間概念(事例48)、適用除外(事例49) | |
11 | 年次有給休暇(事例51、52、53) | |
12 | ハラスメント(事例38) | |
13 | 配置転換(事例25)、出向・転籍(事例26) | |
14 | 労働契約の終了(1)(事例30、32) | |
15 | 労働契約の終了(2)(事例28、31) | |
16 | 定期試験期間 | |