【講義概要】
本講義は、私法上の権利を実現するための手続である民事執行法について学修する。その中でも、特に強制執行手続を中心的に取り扱う。また、民事保全法についても、簡単ではあるが説明する。
なお、本講義は、カリキュラム・ポリシーに掲げる専門科目の中の民事法科目に該当し、ディプロマ・ポリシーに掲げられている専門的・法的知識とリーガル・マインドを身につけることを重視している。
【学習到達目標】
民事執行手続および民事保全手続の基礎的知識を身につけ、両手続の基本構造を理解することを目標とする。
【履修上の注意】
民法、商法および民事訴訟法の講義を履修済みであること、または未履修の場合には本講義と並行してこれらの講義を受講することが、民事執行・保全手続を理解するためには非常に重要である。
【事前準備学習】
講義テーマを参考にして、指定教科書の該当ページを読んでおく。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『民事執行・保全法』 野村秀敏=川嶋四郎=河崎祐子=園田賢治=柳沢雄二=川嶋隆憲=大内義三 法律文化社 2021 |
参考書 | 『民事執行・保全判例百選[第3版]』 上原敏夫=長谷部由起子=山本和彦編 有斐閣 2020 判例について、レジュメにも百選番号を引用してあるので、関心があれば百選を読んでほしい。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
対面式での定期試験の実施が可能であれば、定期試験100%で評価する。
定期試験の実施が不可能な場合については、追って連絡する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 民事執行入門 | |
2 | 民事執行総論 | |
3 | 強制執行総論① 執行力のある債務名義の正本/執行力の範囲 | |
4 | 強制執行総論② 執行文/執行の対象, 法的救済制度① 執行抗告/執行異議 | |
5 | 法的救済制度② 請求異議の訴え/第三者異議の訴え | |
6 | 金銭執行① 金銭執行の手続段階/不動産執行① 強制競売① 差押え | |
7 | 金銭執行② 不動産執行② 強制競売② 売却の準備等 | |
8 | 金銭執行③ 不動産執行③ 強制競売③ 換価・満足 | |
9 | 金銭執行④ 不動産執行④ 強制管理/動産執行 | |
10 | 金銭執行⑤ 債権執行① 差押え① | |
11 | 金銭執行⑥ 債権執行② 差押え②・換価・満足 | |
12 | 非金銭執行 | |
13 | 担保権の実行としての競売等 | |
14 | 民事保全① 概論・保全命令手続 | |
15 | 民事保全② 不服申立手続/保全執行手続 | |
16 | 定期試験期間 | |