【講義概要】
新聞・TV・スマートフォンなどを通して、犯罪に関する報道を目にしない日はないでしょう。
では、次の3点を考えたことはありますか。
1.なぜ人は犯罪を犯すのか?
2.犯罪者を罰するのはなぜだろうか?
3.犯罪者はどのような処遇を受けているか?
このことを考察するのが「刑事政策」です。
本講義の前半部分(犯罪学)では、わが国の犯罪状況を概観し、人が犯罪を犯す原因とは何かについて、説明します。後半部分(刑事政策)では、犯罪者を罰するのはなぜか、犯罪者をどのように処遇するのが適切かについて、焦点を当てる予定です。
なお、本講義は、法学部のディプロマポリシー「思考力・判断力・表現力」のうち、特に「法的思考力・法的判断力」および「実社会で生起する様々な法的課題を正確に理解し、解決策を考える能力」を身につけることを目的としています。また、カリキュラムポリシーにおける「専門科目」のうち、「刑事法科目」に位置づけられます。
【学習到達目標】
わが国の犯罪状況および犯罪原因を把握し、犯罪対策の現状と課題を身につけることが目標です。
その上で、刑事事件に関するニュースについて、「何が問題となるのか」を理解できるようになってほしい。
【履修上の注意】
「刑事訴訟法1」(春学期)および「刑事訴訟法2」(秋学期)を履修することが望ましい。
【事前準備学習】
新聞やニュースを見て、日々発生する刑事事件に関心を持ち、予備知識としてください。
各講義で配布するレジュメ(前回の講義のまとめ・次回講義のポイントを記載予定)を用いて、予習・復習をし理解を深めてほしい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『犯罪学』 瀬川晃 成文堂 1998 『犯罪白書〔令和4年版〕』 法務省法務総合研究所 2022 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
①中間試験 〔40%〕
②学期末試験 〔60%〕
※試験に関しては、授業内での解説もしくは講評文書の配布を行います。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | わが国の犯罪状況 | |
3 | 犯罪学の誕生 | |
4 | 犯罪の原因(1) 生物学的要因 | |
5 | 犯罪の原因(2) 心理学的要因 | |
6 | 犯罪の原因(3) 社会学的要因 | |
7 | 犯罪学の現在 | |
8 | 刑罰制度 | |
9 | 犯罪者の処遇(1) 矯正 | |
10 | 犯罪者の処遇(2) 更生保護 | |
11 | 少年による犯罪 | |
12 | 高齢者による犯罪 | |
13 | 犯罪被害者 | |
14 | 新しい犯罪現象と刑事立法 | |
15 | これからの刑事政策のあり方 | |
16 | 定期試験期間 | |