【講義概要】
本講義は、大学ディプロマポリシーに掲げる「人類の平和と福祉を希求する精神」の基礎となる「人間、社会、文化、自然等に関する幅広い知識を身に付けている」ことを達成するために、カリキュラムポリシーに掲げる「成熟した市民として必要な教養の獲得」の一環として、文化人類学およびその周辺領域について概説します。
はじめに、文化人類学とはどのような学問かを概観し、その重要な方法論であるフィールドワークについて解説します。次いで、各論として、共同体・社会集団について、制度・規範・慣習について、所有と交換について、性について、詳しく解説します。最後に、グローバル社会における文化人類学の役割について考え、全体をまとめます。
【学習到達目標】
- 文化人類学およびその周辺領域について、概要を説明できる。
- 文化人類学の重要なトピックに関連して、自分なりの考えを表現できる。
- これからの社会を生き抜く上で文化人類学の素養を活かすことができる。
【履修上の注意】
※いっけんよくわからない内容、自分の実生活にはあまり関係ない内容だと感じても、「とりあえず興味をもって」授業に臨んでください。また、教員の講義内容をうのみにせず、自分の頭で納得できるまで考えてください。納得できないことは質問してください。
※例年大人数の授業ですが、可能な限り双方向的な授業を目指します。積極的に質問等おこなってください。
【事前準備学習】
【事前学習】各回の授業テーマに応じて各自情報収集してください(30分程度)。
【事後学習】授業内容に関連する参考書・参考文献などを読み、理解を深めてください。文献は随時紹介します。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『これからの時代を生きぬくための文化人類学入門』 奥野克巳 辰巳出版 2022年 『ようこそ文化人類学へ: 異文化をフィールドワークする君たちへ』 川口幸大 昭和堂 2017年 『セックスの人類学 (シリーズ来たるべき人類学)』 奥野克巳・椎野若菜・竹ノ下祐二 春風社 2009年 上記のほかにも随時参考書・参考文献を紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業への参加度(30%)、および定期試験(70%)で評価する。授業への参加度は質問やリアクションの頻度や内容によって評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス・シラバスの確認 | |
2 | 文化人類学とその周辺領域(1)他者理解のアプローチ | |
3 | 文化人類学とその周辺領域(2)フィールドワーク | |
4 | フィールドワークをしてみよう | |
5 | 共同体・社会集団(1)「○○人」とは何だろうか | |
6 | 共同体・社会集団(2)サルの集団とヒトの集団 | |
7 | 制度・規範・慣習(1)制度/規範/慣習とはなにか? | |
8 | 制度・規範・慣習(2)規範と逸脱 | |
9 | 所有・交換・経済(1)所有とはなにか | |
10 | 所有・交換・経済(2)贈与と交換 | |
11 | 性(1)性別・セクシュアリティ・ジェンダー | |
12 | 性(2)性と生殖、霊長類の性 | |
13 | 性(3)性の多様性 | |
14 | グローバル社会と文化人類学 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |