名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限専門演習1通年名古屋 43村上 玲LG3101
5限専門演習1通年名古屋 43村上 玲LG3101

【授業情報】

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主題

公務員試験(警察官や地方上級、政令指定都市など)、資格試験、進学を目指す学生の基礎知識の獲得・確立を目指します。
公務員試験の教養試験及び専門試験で出題される法学系及び公法系の問題について、頻出事項・判例を軸に問題演習を行います。教養試験の法学系問題を通して概論的知識を固め、教養試験の公法系問題⇒専門試験の公法系問題という順番で受講生の理解度に応じて問題の難度を上げつつ理解を深めていきます。



指導方針概要

本演習では下記の要領に従って授業を運営していく予定です。

①予習
授業回の対象となる事項又は判決を指示するので、当該事項又は判決の概要をまとめるワークシートに予習として取り組んでもらいます。このワークシートの作成を通じて授業対象となる事項・判決の概要を把握してもらいます。ワークシートは作っていくことで事項・判例要点ノートになります。

②授業
授業では予習範囲に関する下記のような問題を予習で作成したワークシートと照らし合わせながら解いてもらいます。そして、問題の出題形式からも分かるように正誤が問われる問題が多いので、問題の中から誤っている部分についてなぜ誤っているのか受講学生に説明してもらいます。教員は必要に応じて補正説明や補足説明、解説などを行います。

問題例 2010年地方上級試験
信教の自由に関する次の記述のうち、判例に照らし妥当なのはどれか。
1:信教の自由の保障の重要性を踏まえると、宗教法人に関する法的規制については、信者の宗教上の行為を法的に制約する効果を伴わない場合でも、これに何らかの支障を生じさせる限り、憲法の許容するものか否かを慎重に吟味しなければならない。
2:公立学校が、信仰上の真摯な理由から剣道実技に参加することができない学生に対して他の体育実技を履修させるなどの代替措置を採ることは、その目的において宗教的意義を有し、特定の宗教の援助、助長、促進につながるので、憲法に違反する。
3:信教の自由の保障の趣旨に照らせば、自己の信仰と相容れない信仰に基づく行為に対して寛容であることが求められるので、当該行為が強制されたり、それによって不利益を受けたりする場合でも、法的救済を得ることはできない。
4:地方公共団体が宗教団体の行う宗教上の祭祀に際して宗教上の名目の金品を奉納することは、社会的儀礼の一つであり、当該宗教団体との間に特別のかかわり合いを生じさせるとはいえないことから、憲法が禁止する宗教的活動には当たらず、公金による支出も許される。
5:公金の支出等の制約を受ける宗教団体とは、特定の宗教の信仰、普及等の宗教的活動を行うことを本来の目的とするものをいうが、世俗的な目的のためであっても特定の宗教に基づく宗教的行事を主催する団体については、これに該当する。

③復習
知識の定着を狙って、授業で取り組んだ問題を次週の授業冒頭で何も見ずに再度解いてもらいます。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト『憲法Ⅰ 総論・統治 第3版』 毛利 透ほか 有斐閣 2022
『憲法Ⅱ 人権 第3版』 毛利 透ほか 有斐閣 2022
『憲法判例百選Ⅰ 第7版〔No.245〕』 長谷部 恭男ほか 有斐閣 2019
『憲法判例百選Ⅱ 第7版〔No.246〕』 長谷部 恭男ほか 有斐閣 2019
『公務員試験 新スーパー過去問ゼミ6 憲法』 実務教育出版 2020
必要に応じて授業内で参考書等を指示します。 六法も必携です。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

本演習では憲法等の事項の確認や判例の概要を把握するとともに公務員試験の過去問等に取り組んでいきます。このため、憲法に関心がある又は公務員や大学院進学等を志望している等、憲法等の知識習得に熱意ある学生の参加を希望します。