名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限専門演習1通年名古屋 43大久保 紀彦LG3101
5限専門演習1通年名古屋 43大久保 紀彦LG3101

【授業情報】

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主題

 現代日本社会の諸問題とその解決の方向性を、民法、とくに不法行為分野の研究を通じてともに考えていきます。
 交通事故、公害・環境問題、医療事故・薬害、名誉毀損・プライバシー・個人情報などの問題を、その背景とともに直視し、民法がそれをどのように処理してきたのかを、判例を丹念に分析して学びます。また、21世紀からの少子高齢化・デジタル化・グローバル化の進行によって問題が複合・複雑化していることを理解し、民法上の理論課題・立法課題を検討していきます。



指導方針概要

<ゼミ活動で醸成する能力>
 成績はわるくないけれど、話すことが苦手で、グループ活動はつい消極的となってしまう学生を男子・女子を問わず多く見てきました。上記の民法理論の研究、判例検討は、当初は私からのレクチャーを先行させ、徐々にみなさん個人の予習・準備・発表・質疑へ、さらに3~4名の小グループでの検討・プレゼン・意見交換へと進めていきます。これをつうじて、「話す力」「チームワーク力」をつけていきます。
ゼミ全体での法学部ゼミ研究発表会への参加、セメスターを任期とする幹事・副幹事など全ゼミ生が役職を担当してもらいます。
また、民法上の理論・判例を理解して新たな課題に対処できる力とともに、その背景である社会・経済問題への知識もつけていきます。

<就活>
 これらの能力・知力は就活のみならず就職後にも不可欠なものです。ゼミ生の進路志望は、民法との関わりがつよく、大卒採用数の男女均等化が進んでいる「銀行・信用金庫・JA・労金」等の金融業界が中心です。公務員併願者も目標達成に向け、地元に貢献している企業への内定を目指すよう指導していきます。
 就活に対しては、誰もが不安を持っているでしょう。不安解消のためには、3年初からの早期取り組みがカギです。ゼミ生間で問題意識を共有しながら、進んでいきたいとおもいます。

<研究課題>(判例百選Ⅱなどより)
・認知症患者の起こした事故と家族の責任―JR東海事件
・景観利益―国立マンション事件
・契約侵害―ドーベルマン事件
・製造物責任―イレッサ薬害訴訟
・年少女子の逸失利益と家事労働分の加算
・過失相殺と身体的特徴の斟酌―長い首事件
・過失の意義―大阪アルカリ事件
・因果関係の立証―東大病院ルンパール事件
・医療機関に要求される医療水準の判断―姫路日赤未熟児網膜症事件
など

<資格>
 2単位認定となる資格として、国家公務員は「法学検定/行政書士」と「日本語検定2級」、民間総合職の場合は「FP3級/宅建」と「日本語検定2級」を勧めます。国家公務員・県庁受験では「法学検定」を目指して下さい。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト『民法4債権各論 判例30!』 中原太郎他 有斐閣 2017
『大学生のための民法条文(第2版)』 大久保紀彦 三恵社 2021
『民法判例百選Ⅱ債権(第8版)』 窪田充見・森田宏樹編 有斐閣 2018
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

毎回のゼミへの積極的参加と、授業外におけるグループで集まっての準備、配布資料作成は必須であり、発表内容・方法、ゼミへの貢献を総合的に評価します。ゼミを最優先として、正面から真摯に取り組む学生を求めます。

面接による選考を行います。上記の受講姿勢を重視するとともに、これまでの出席・単位取得状況・成績を含めて判断させていただきます。

事前の質問・相談がありましたら、CCSから連絡ください。