【講義概要】
*聖書と名画*
聖書は知恵の宝庫であるとともに人類文化にとって豊かなイメージの源泉であり、キリスト教文化圏の名画には、神のことばとそれを聴く人間との対話が生き生きと表出している。この講義では、ヘブライ語聖書(=旧約聖書)の天地創造から新約聖書のイエスの誕生までのエピソードを主題にした名画を取り上げ、その内容とともにそれぞれの絵画が描かれた時代の社会背景を理解することを通して、聖書と人間の関わりについて考察する。さらに授業では聖書の3宗教、すなわちユダヤ教、キリスト教、イスラームに目をむけ、「アブラハムの宗教」の歴史と、中世から現代に至る3宗教の相互関係についても学ぶ。
【学習到達目標】
この講義はNGU教養スタンダード科目であり、授業を通してキリスト教主義に基づいた豊かな人格の形成、社会生活に必要な知識や技能の修得、成熟した市民として必要な教養の獲得につながることを目指す。具体的な目標としては、
(1)キリスト教の名画を聖書とともに学び、絵のテーマを判別できるようになる。
(2)キリスト教絵画に関する理解を深め、聖書と図像の知識を使って絵を「読みとく」ことができるようになる。
(3)聖書3宗教に関する基礎的知識をもとに、現代の世界情勢を考えることができるようになる。
【履修上の注意】
この授業は、非対面授業週の講義を、アプリケーションによるTV会議システムTeamsを使用して実施する。Teamsの招待コードは、5vqgh83
授業中にCCSを使った習熟度クイズを実施する。
教科書は聖書(1年次のキリスト教学で使用したもの)。授業には聖書を必ず持ってくること。
講義ではパワーポイントを使用、ビデオの視聴を多く取り入れる。授業の内容について、しっかりと自分なりのノートをとること。
期末レポートの書き方については、授業中の説明する指示を守ること。
教科書、参考書(紙本)、配布資料、自筆ノートは授業中に実施する中間テスト、および定期試験に持ち込み可。
【事前準備学習】
受講後、ノートを復習し、特に美術作品のテーマについて、授業中に紹介した作品を判別できるよう学習しておくこと。ノートをとれなかった部分は補完しておくこと。授業で使用したパワーポイントはCCSの教材ボックスからダウンロードできます。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『聖書(新共同訳)』 日本聖書協会 |
参考書 | 『聖書と名画』 中村明子 西東社 2017 『旧約聖書の誕生』 加藤隆 ちくま学芸文庫 2011 『創世記に学ぶ』 加納貞彦 早稲田大学出版部 2020 『新約聖書の誕生』 加藤隆 講談社学術文庫 2016 『キリスト教絵画の見かた』 千足伸行 東京美術 2005 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業中に実施する習熟度クイズ 15%、授業中に実施する中間テスト 35%、定期試験 40%、期末レポート 10%
中間テストの解答は翌週の授業の冒頭で解説する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション・聖書とは | |
2 | 天地と人間の創造 | |
3 | アダムとエバの物語 | |
4 | ノアの物語 | |
5 | バベルの塔 | |
6 | アブラハムとその子孫たち | |
7 | モーセの物語 | |
8 | ここまでのまとめと中間テスト | |
9 | ダビデとソロモンの物語 | |
10 | 契約の箱のゆくえ | |
11 | 旧約聖書の女性たち | |
12 | 救世主の預言とダビデの系譜 | |
13 | イエス誕生・新約聖書の世界 | |
14 | 聖書の3宗教について | |
15 | 全体のまとめと期末レポート出題 | |
16 | 定期試験期間 | |