【講義概要】
貨幣や金融の役割や金融市場のメカニズム,金融部門と実物部門の依存関係から貨幣の需要と供給など,金融に関わる基本的な項目を歴史,制度,理論の側面から説明する。
金融政策への信認がどのように高まるかを考え,その延長線上にあるインフレ目標政策やテイラー・ルールといった現在の主要な金融政策の具体的な手法について解説する。また,マイナス金利政策について,その方法とメリット・デメリットについても説明する。
最後に,財政・金融政策が実体経済に与える効果についてIS-LM分析の枠組みを用いて説明し,市場メカニズムの有効性について考える。
【学習到達目標】
金融の基礎について,理論,実証,歴史の各側面から理解する。
金融を通じて実体経済の動きを把握する。
IS-LM分析を用いた金融・財政政策の効果について理解する。
金融や経済への関心を高め、金融や経済に関するニュースや情報の理解,分析力を養う。
本講義を通じて修得した知識や技能を活用して、実際のビジネスや企業経営に関する諸問題に対する解決策を探求する能力を身に付ける。
【履修上の注意】
・講義には自らが興味をもって受講して下さい。
・毎回の積極的な講義への参加を求めますが,出席する限りは出来るだけ多くの知識を吸収してもらいたい。
・この授業は、原則対面授業としますが、状況に応じて非対面授業とすることもある。非対面授業では主にCCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施しますが、必要に応じてTV会議システム(Teams等)を併用します。4月14日の初回の講義はTeamsによる遠隔授業で実施します。(チームコード:qqcpvep)
【事前準備学習】
事前に配布されるレジュメと参考文献をもとに事前学習に努めてもらいたい。
講義にはレジュメを持参して下さい。
不明な点や疑問点があれば遠慮なく質問して下さい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『金融論 新版』 柴沼武 他 有斐閣 2000 『金融論』 小川英治・地主敏樹 他 有斐閣ブックス 2007 『金融入門 第2版』 日本経済新聞社 [編] 日経文庫 2016 『金融論 第2版』 家守信善 中央経済社 2018 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
基本的には学期末に実施される定期試験によって評価するが,必要に応じて平常点を考慮する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1: 講義の概要 | |
2 | 2: 貨幣の誕生 | |
3 | 3: 金融の役割 | |
4 | 4: 利子率の決定とイールドカーブ | |
5 | 5: 貨幣供給・・・・貨幣の定義とその範囲 | |
6 | 6: 貨幣供給・・・・信用創造とマネーストックの調整 | |
7 | 7: 貨幣需要・・・・伝統的な貨幣数量説 | |
8 | 8: 貨幣需要・・・・流動性選好説と新しい貨幣数量説 | |
9 | 9: IS-LM分析・・・・有効需要の原理と財市場 | |
10 | 10: IS曲線の導出 | |
11 | 11: IS-LM分析・・・・貨幣市場の均衡 | |
12 | 12: LM曲線の導出 | |
13 | 13: IS-LM分析を用いた経済効果 | |
14 | 14:市場メカニズムの有効性 | |
15 | 15: 失業について | |
16 | 16: 定期試験期間 | |