【講義概要】
本基礎演習は、1年次の「基礎セミナー」および「専門導入演習」において身に着けた「読み・書き・プレゼン」能力を、担当者がテーマについてレジュメを作成して報告を行い、その報告に対して質疑、全員での議論をするという演習形式を通じて、より高めていくことを目的とします。
本演習は、初学者向けテキストを講読し、労働法の基礎知識を習得するとともに、実際に職場で起こり得る問題を素材として法的思考力を高めます。本演習はグループ報告の形式で行います。ゼミの進め方は、まず、報告グループがテキストの担当部分について報告した後、報告グループ以外のゼミ生からの質疑応答並びに教員による解説を行います。次に、『ワークルール検定 問題集[2022年版]』(予定)の報告内容に関連する問題をグループで解き、指名されたグループが指定された問題について解答します。その際には、なぜその答えになるのか(例えば、根拠条文や判例を指摘する)を説明してもらいます。
テキストを通読した後、テキスト各章にある「さらに考えてみよう―私たちの周りの『リアル』」―」の問題について、当該章を担当したグループによる報告をもとに、全員で議論・検討します。
なお、本演習は、法学部ディプロマポリシーにおける「コミュニケーション・プレゼン能力」、「情報収集・分析力、論理的思考力等の技能」を身に着け、「他者に対して、自分の法的な考え方を口頭や文章によって的確に伝える能力」を養うことを目的とします。また、本講義は、カリキュラムポリシーにおける少人数の演習科目に位置づけられます。
【学習到達目標】
本演習は、労働法に対する理解を深めるとともに、労働法に関連する文献や労働判例を調査および分析する力、調査・分析したことを他者にプレゼンテーションする力を養うことを目標とします。
併せて、3・4年次の専門発展演習に向け、レジュメの作成の仕方、報告の仕方、議論の仕方などの能力を習得することも目指します。
【履修上の注意】
演習科目は、ゼミ員全員が積極的に議論に参加することが求められます。活発な議論をするためには、まず、報告者が十分な準備をしたうえで、報告に臨むことが必要です。報告準備のための時間を確保し、準備不足で報告に臨むことのないようにしてください。次に、報告者以外のゼミ員も報告の対象となる判例解説を事前に読み、自分の考えをまとめておいてください。
ゼミ中は積極的に発言し、一度も発言をしないということがないように心がけてください。また、ゼミはその場で議論に参加することが重要となるので、可能な限り欠席をしないことが求められます。
【事前準備学習】
・授業時間以外にも、報告準備を進めること
・図書館の資料を積極的に活用すること
・報告者グループ以外のゼミ生もテキストの該当箇所を必ず事前に読んでくること
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『リアル労働法』 河合塁・奥貫妃文 編 法律文化社 2021 |
参考書 | 『ワークルール検定 問題集[2022年版]』 一般社団法人日本ワークルール検定協会 編 旬報社 2022 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
報告内容、発言など議論への参加の程度を総合的に考慮して評価をします。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション(自己紹介・グループ決め) | |
2 | 序章:労働法とは、使用者と労働者 | |
3 | 1章:募集・採用、採用内定・試用期間 、有期労働契約 | |
4 | 2章:労働条件・就業規則・労働条件の引き下げ、労働契約上の義務 | |
5 | 3章:労働組合・不当労働行為・団体交渉、労働協約、争議行為 | |
6 | 4章:賃金、成果主義と人事考課 | |
7 | 5章:労働時間、休憩・休日・有給休暇 | |
8 | 6章:産前産後休業・育児介護休業、配置転換 | |
9 | 7章:平等・人格権、ハラスメント | |
10 | 8章:非正規雇用、高齢者雇用・障害者雇用、若年者雇用、外国人労働者 | |
11 | 9章:退職、解雇・雇止め | |
12 | 終章/まとめ | |
13 | 「さらに考えてみよう」報告準備 | |
14 | 「さらに考えてみよう」報告① | |
15 | 「さらに考えてみよう」報告② | |
16 | 定期試験期間 | |