【講義概要】
「キリスト教概説1」を履修して、キリスト教の初歩的なことを学んだ者のための講義です。
歴史の中で実際にキリスト教会（キリスト者）がどのように世界の中で生き、活動したかを学びます。
この講義には二つの方向性があります。
一つ目はキリスト教が心の中で神を信じ安らぎを得るだけのものではなく、現実の社会を変革するために行動するものであることを知ることです。
もう一つはそのような行動を生み出す思想（神学）を、本学のルーツであるメソジスト教会の創始者ジョン・ウェスレーから学びます。
※教員の実務経験：牧師。長崎県諫早市、名古屋市、鈴鹿市で日本キリスト教団の牧師として教会に仕えながら、雲仙普賢岳噴火災害のボランティア、東海水害のボランティア、また予想される東海・東南海地震への教会の対策委員会の委員として活動してきた。
※実務経験をいかした教育内容：家族や職場、社会の中でうまくやっていけない人、災害の中で置いてきぼりにされてしまう人、そんな人が共に生きられるためにどうしたらいいかをキリスト教の伝統に学びつつ考えましょう。
【学習到達目標】
歴史を学ぶことは未来を作り出す基礎になります。
産業革命期の18世紀英国社会の状況に、メソジスト運動がどのようにして起こり、どのようなインパクトを与えたかを学びます。
明治時代の日本にメソジスト教会がどのような働きを展開したかを学びます。
キリストに生かされた人々の活動を学ぶことが単なる昔の人々についての知識に留まるのでなく、今と将来を生きるための糧になることを目標とします。
【履修上の注意】
この授業は、非対面授業となった場合はTeamsを用いて行います。Team Code 56apssz
ただし講師の事情によっては基本型（教材提示と課題提出）で行うこともあります。
①授業では私語を慎み、携帯などを見ず授業内容をしっかりノートにとること
②配布されたプリントは自分でファイルなどを用いて管理すること。
③毎回の授業でレポート（minute paper）を書いてもらうので、その都度真剣に取り組み、自分の考えを表現できるよう努めること
④すべての授業が関連性を持っているので、毎回の授業を大切にすること
⑤授業内容について質問があれば、授業時以外でもCCS等を用いて質問してください。
⑥コロナ感染等で出席を禁じられる状態になった場合、授業前にCCSで連絡してください。
【事前準備学習】
講義内容をまとめるノートを準備すること
キリスト教関係のニュースに関心を持つこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、１週間借りることができます。（一部貸出不可の図書もあります。）
| 教科書 | －教科書は、登録されていません。－ |
| 参考書 | 『ウェスレー（人と思想95）』 野呂芳男 清水書院 1991年
『初めてのウェスレー（イラストで読む神学入門シリーズ）』 W.J.エイブラハム著 藤本満訳 教文館 2013年
『民衆と歩んだウェスレー』 清水光雄 教文館 2013年
『ウェスレー思想と近代 神学・科学・哲学に問う』 清水光雄 教文館 2017年
『メソディストの音楽 福音派讃美歌の源流と私たちの讃美』 山本美紀 YOBEL 2012年 |
| 指定図書 | －指定図書は、登録されていません。－ |
【評価方法】
定期試験は行いません。
ミニッツペーパー 70％
チャペルアワー（学期の前半・後半各1回以上）、または教会の日曜日の礼拝への出席レポート（学期中に1回以上） 30％
【講義テーマ】
| 回数 | テーマ | テーマURL |
| 1 | 1 この授業について。キリスト教の諸派とメソジスト運動を源とする諸教会 | |
| 2 | 2 英国の宗教改革と英国教会の確立 | |
| 3 | 3 ジョン・ウェスレーの生涯とメソジスト運動 | |
| 4 | 4 ジョン・ウェスレーの生涯（ビデオ） | |
| 5 | 5 ウェスレーの神学１ 先行する恵み | |
| 6 | 6 ウェスレーの神学２ キリスト者の完全 | |
| 7 | 7 ウェスレーの神学３ 信仰の確証 | |
| 8 | 8 ウェスレーの神学４ 社会の聖化 | |
| 9 | 9 メソジストの活動１ ウィリアム・ブースと救世軍 | |
| 10 | 10 メソジストの活動２ 教育 | |
| 11 | 11 メソジストの活動３ 人権及び政治 | |
| 12 | 12 奴隷貿易とウィルバーフォース | |
| 13 | 13 英国初の女性首相サッチャー | |
| 14 | 14 日本メソヂストと社会活動 | |
| 15 | 15 名古屋学院長モルフィーと廃娼運動 | |
| 16 | 定期試験は行いません | |