名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限刑法総論1秋A名古屋 21佐久間 修LG1104

【授業情報】

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講義概要

 刑法総論1では、犯罪の成立要件とあたるものと、その法律効果である刑罰について、具体的なテーマに絞って説明していきます。通常、刑法総論では、一般的な原理・原則が中心となりますが、抽象的な建前論ばかりで、初学者には理解しにくい面もあります。そこで、今年度は、最初に犯罪論の全体像を示した上で、犯罪の有無が争点となる個々の事例を素材として、何が犯罪といえるかを考えてみたいと思います。
 刑法学の基本的思考方法は、いったん修得すれば広い範囲で応用できますが、最初のあいだは、一定の基礎知識を身につける必要があります。また、それぞれのテーマに関する重要な判例を紹介したり、実際に事例問題を解いてもらうこともあります。
 なお、この授業は、法学部の専門科目の中で刑事法科目に属しており、ディプロマポリシーの中では、「法的知識の獲得」と「多面的な調査・分析能力」を養うことを目的としています。



【学習到達目標】

 重要な学説や判例を正しく理解して、その内容を自分の言葉で他人に説明できること、また、具体的事案を解決するために必要な法的知識を身に付けること、さらに、自分が正しいと思う結論について根拠を示すようになることが、刑法総論1の到達目標です。



履修上の注意

 新型コロナウィルスの感染状況によっては、非対面のオンライン授業(Office365のTeamsとCCSを併用した遠隔授業)になることがあります。なお、オンライン授業に参加する際には、授業名を記載したTeamsのタイルをクリックして、事前にお知らせしたチームコードを入力する必要があります。

 刑法総論1のチームコードは、j77odll です。



【事前準備学習】

 事前学習として、毎回の授業に先立って、あらかじめ教科書の該当部分を読んでおくこと、また、授業中に聞き取った内容をノートにまとめて、事後の学習に役立てることをお勧めします。なお、第1回目の講義が始まる前には、「刑法入門」の教科書(『はじめての刑法学』)を、もう一度読み返しておいて下さい。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『刑法総論の基礎と応用』 佐久間修 成文堂 2015
参考書『刑法判例百選Ⅰ総論[第8版]』 佐伯仁志=橋爪隆編 有斐閣 2020
指定図書一覧

評価方法

 主として学期末におこなう筆記試験によって評価します(80%)。ただ、授業中に提出するリポートや受講態度を含む平常点も考慮して総合的に決定します(20%)。
 なお、筆記試験の結果に関するフィードバックとして、全部の答案を採点した後、解答のポイントおよび採点講評をCCSで公開するようにします。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1犯罪と刑罰 ― 刑法学とは何か(ガイダンス)
2刑法の基本原則と刑法上の「行為」
3犯罪論の基本構造 ― 構成要件・違法・責任
4実行行為の概念1 ─ 不真正不作為犯
5実行行為の概念2 ─ 間接正犯と共同正犯
6実行行為の概念3 ─「早すぎた結果発生」と「遅すぎた結果発生」
7過失犯の所在と競合 ─ 実行行為と因果関係
8故意犯における事実の認識 ─ 未必の故意と概括的故意
9許された危険と被害者の同意 ─ 構成要件該当性と違法性阻却
10事実の錯誤と主観的帰属 ─ 実行故意と既遂犯の成否
11因果関係論の現在 ─ 条件関係と相当因果関係
12法令行為と正当業務行為 ─ 生命の保護と法秩序の維持
13正当防衛と緊急避難 ─ 違法論と責任論の交錯
14事例問題と解説1
15事例問題と解説2
16定期試験期間