【講義概要】
本講義では、国際連合(国連)を中心とした国際機構が国際社会においていかなる役割を果たしているのかについて、国際法の観点から学修する。とりわけ、国際機構の設立文書の法的性格や国際機構の意思決定プロセスの特徴を理解したうえで、国際機構の活動の現状と課題を法的な視点からとらえることができるようになることを目的とする。授業では具体的事例にふれながら、国際機構を活用した多国間外交における現代的課題について検討していくこととする。
また、本講義では毎回の授業においてCCSを利用した小テストを行い、知識の定着を図っていくこととする。
本講義は、本学法学部のディプロマポリシーのなかでも、「法的知識の獲得(とりわけ、「法学の応用発展科目を幅広く学習し、その基礎的知識を修得している」)」に該当する。
また、本講義は、本学法学部のカリキュラムポリシーにおける「法学の体系的理解をめざす」科目群の一部として位置づけられる。また、CCSを利用した小テストを行うことで、カリキュラムポリシーにおける「ICT技術の活用」による「学生の主体的な学びを引き出す」ことの実現をも図るものである。
【学習到達目標】
国際機構、とりわけ国連の活動は、私たちの暮らしの前提となる「平和と安全」を維持するうえで非常に重要な役割を果たしている。受講者は本講義を通じて、国連が国際社会において果たしている役割を法的な観点から理解し、説明することができるようになることを目標とし、また、適切な国際機構の活動のあり方について自らの意見を述べることができるようになることをも目指す。
【履修上の注意】
(1)CCSによる小テストを毎回の授業で実施するため、スマートフォンまたはノートパソコンを必ず持参すること。
(2)国際機構法は国際法の一部を構成する学問領域であるため、学修を進める際には国際法の基礎知識が必須である。そのため、受講者は国際法1および国際法2をすでに履修しているか、履修する予定であることが望ましい。
(3)本講義は、非対面授業を行う場合には、CCSを通じた動画配信形式となる。CCSの「教材BOX」に授業動画とレジュメ(PDFファイル)をアップロードするので、各自ダウンロードして受講すること。CCSの小テストも実施するので、その解答をもって出席とする。小テストの締切時間については、授業にて指示する。
【事前準備学習】
本講義では、予習は特に必要ないが、復習を重視している。授業終了後には、配布されたレジュメや教科書の該当箇所をよく読み、2〜4時間程度十分に復習を行うこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特に教科書は使用しない。 |
参考書 | 『コンサイス条約集〔第2版〕』 位田隆一・最上敏樹編集代表 三省堂 2015年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
学習内容の理解度を測るため、毎回の授業にてCCSを利用して小テストを実施する。小テストは実施後に解答・解説が即時公開されるので、復習に利用すること。また、全15回の授業終了後、CCSを利用して復習テストを実施する。1週間の期間を設けるので、その期間中に解答すること。期間終了後にはCCSにて解答を公開するので、復習に利用すること。小テスト50%、復習テスト50%の割合で評価を行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 国際社会と国際機構:国際機構とは | |
2 | 国際機構の史的展開 | |
3 | 国際連盟:国際連盟の組織と任務 | |
4 | 国際連合の成立 | |
5 | 国際連合の主要機関 | |
6 | 国際機構の設立文書 | |
7 | 国際連合における平和と安全の維持①:集団安全保障体制 | |
8 | 国際連合における平和と安全の維持②:平和維持活動 | |
9 | 国際連合における平和と安全の維持③:武力の行使と日本 | |
10 | 国際機構における軍縮・軍備管理 | |
11 | 国際機構における人権保障①:国連体制下における人権保障 | |
12 | 国際機構における人権保障②:地域的国際機構における人権保障 | |
13 | 国際刑事裁判所の機能 | |
14 | 国際機構における経済協力:世界貿易機関(WTO)の機能 | |
15 | 開発と環境保護 | |
16 | 定期試験 | |