名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限専門演習1通年名古屋 43中山 洋志LG3101
5限専門演習1通年名古屋 43中山 洋志LG3101

【授業情報】

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主題

「民法の制度的理解と法解釈の探求」
民法(関連法を含む)の制度や各条文がどのようなものなのか、その理解を目指すとともに、随所にある法的論点について調査・報告・議論をします。



指導方針概要

 当ゼミでは、主に民法を中心にまずは制度的な理解を目指し、その上でその制度・条文に関連する法律的な論点について検討をしてもらいます。

 検討に際しては、テーマを決める必要がありますが、当ゼミではテーマの決め方に若干の特徴があります。通常は、最初に「権利濫用」や「物上代位」などの論点を設定し、その次にどのような場面で紛争となるのか、主に判例の事案を通じながら検討することが多いかと思います。
これに対して、当ゼミでは、私たちの普段の社会活動・経済活動をまず想定し、その上でどのようなことが法律的に問題になるのかということを検討します。例えば、銀行は通常は貸付業務を行っています。貸し付けにおいては、民法(あるいは関連法)上、どのような制度(条文)が用いられるのか考え、その上で、どのような法律的な論点があるのか、論点の洗い出しを行い、洗い出した論点について分担を決めて報告をしてもらいます。どのような社会活動・経済活動に着目するのかは、ゼミ生の意見を聞いたうえで決めたいと思います。オーソドックスなものから比較的新しいものまで広く対象とし、特に縛りは設けません。

 上記のようなテーマの決め方をする目的は、大学で学んだことを可能な限り卒業後の生活に活かせるようにすることにあります。すなわち、講義などではまず条文への理解があり、その理解を深めるために日常の場面を想定した事例を取り扱いますが、この時の思考は条文から事例を想起するというもので、「〇〇条について答えなさい」と言われれば「このような場面があったな」と思い出すことができます。一方で、具体的な事例・場面から、その場面に適用される条文や法的な問題として何があるのか、という逆の思考はある程度の訓練をしなければ身につきにくいものがあります。そして、皆さんが卒業した後に必要となる思考方法は後者になると考えられます。卒業後、様々な場面において自分で法的な問題を発見し、可能な限り紛争を回避できるような思考を身に着けるのが当ゼミの目標になります。

 具体的なゼミの進行方法は、①みんなで自身が関心のある社会・経済活動を発表してもらい、大きなテーマを決める(例:銀行業務)。②大きなテーマについて、より具体的な活動(業務)としてどのようなものがあるのかをみんなで検討する(例:貸付業務・債権回収・担保設定)。③具体的な活動に関連する法的な論点についてみんなで検討する(例:相殺予約・抵当権に基づく物上代位の可否)。④洗い出した論点について、担当を決めて、判例及び学説などを調べて報告してもらう。⑤報告をたたき台に、みんなで議論をしてもらう。

 以上のような流れでゼミを行います。
 



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト特に指定はしません。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

 普段の生活において、あるいはニュースなど聞いて「法律的にはどうなっているのだろう」という疑問をお持ちの方には向いていると思いますし、また、特にそのような方の応募をお待ちしております(勿論、なんとなく民法に興味があるという方も歓迎します。一緒に興味関心を深めていきましょう)。
 なお、評価は、単にゼミに出席するだけではなく、ゼミへの参加度(報告やゼミ中での発言など)を踏まえて行います。