【主題】
『現代のエネルギーと環境問題を考える』
● ロシアのウクライナ侵攻に端を発したエネルギー供給不安と価格高騰
● 2050年カーボンニュートラル（2050年炭素中立）を視野に入れた電気自動車の開発と普及
● 太陽光発電が溢れているのに電気は足らず停電の危機
なぜ？ どうして？ という「？」を付けながら，こんな現代的な問題を一緒に考えます。
自分の生活がいかに世界と密接につながっているか，世界は広くて狭いことを実感することでしょう。
この演習では，経済とエネルギー環境問題の関係を長期的・国際的な視野から探究します。
【指導方針概要】
【大学3年生とはどういう時間か】
みなさんはこれまで1年半ほどの大学生活を送ってきました。そこで，何か一生懸命に取り組んできたモノがあるでしょうか。すぐに「これです」という答が出てくる学生は幸せです。多くの学生はいつの間にか時が過ぎ，アルバイトくらいしか記憶に残っていない，というのが実態ではないでしょうか。その延長で生きて行くと，時間は瞬く間に流れ，気が付いた時には就活直前，となりかねません。
就職の面接試験では，自分の生き方が問われます。「ガクチカ」の何かを持っている必要があるのです。だから，現在の2年生にとって，これからの1年半という時間は極めて重要です。これからの時間を有効に使うことができれば，大学生活にアクセントを付けることもできますし，卒業後の進路にも展望が開けます。今からでも遅くありません。アルバイト以外で，集中して取り組むことを見つけ，それを実践することが望まれます。
【専門演習の位置づけと指導方針】
そのための機会の一つとして大学が提供している授業が「専門演習」です。「専門演習」は一つのテーマに沿って関連する知識や考え方を学び，自身の思考能力や判断力，さらにはコミュニケーション能力やプレゼン能力を磨く機会です。ですから，せめて「専門演習」の選択には「楽（らく）さ」を求めないで，自身の興味関心に基づいて，人生を賭ける気概で臨んで欲しいと思います。そして，残る大学生活において，多少とも集中してモノを考え，勉強したという印象の残る機会として「専門演習」を位置づけて欲しいと思います。
私の「専門演習」に関する指導方針は，このような意識に基づいています。そのため，本「専門演習」では，上で述べたよう能力開発の場であると捉え，「読み・書き・喋り・プレゼン」を重視します。しかも，扱うテーマは長期的・地球大の問題です。大学生という物理的・精神的に束縛の少ない時期には，思考範囲をできるだけ広げておくことが重要です。昨日や今日という短期的な時間軸でなく，また，身の回りの日常生活の範囲に留まることなく，長期的な未来や国際的な出来事に思いを馳せてみましょう。きっと自らの視野が広がり，明るい未来が展望できるに違いありません。
【スケジュール】
本「専門演習」の1年間のスケジュールは次の通りです。春学期はテキストを基にして，その輪読・レジュメ作成・報告・質疑応答やディスカッションを通じて，書物の的確な読み方・報告の仕方・質問力を高めます。 次いで，秋学期は各自が研究テーマを設定し，研究調査を行い，報告します。その過程は，研究計画の作成と改善，実際の調査と研究，その成果報告です。こうした過程を通じて「課題発見・解決・方法」のスキルを磨きます。
また，1回の演習時間のプログラムは，次の通りです。最初に，①時事問題を扱う「新聞記事解説（報告と質疑）」を行い，続いて②担当グループによるレジュの報告，③それに基づいた討論と続きます。「専門演習（３年）」は学生間の意見交換が重要であることから，各回の演習では，全ての学生に複数回，発言して貰います。コミュニケーション能力を高めるためには，先ず「質問力」を磨くことです。そのコツを伝授します。
ゼミとしての年間イベントはコンパ，合宿，施設見学などを予定しています。
【結語】
演習時間は教員や学生相互の深い交流を通じて，異なった人格同士が切磋琢磨する機会です。知的好奇心に刺激を与え，楽しく愉快で，かつ意義深い時間にしたいと思います。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、１週間借りることができます。（一部貸出不可の図書もあります。）
| テキスト | 『『環境白書 2022』』 環境省 環境省 2021年
『『エネルギー白書 2022』』 経済産業省 経済産業省 2021年
テキストは，環境省のHPから無料でダウンロードできますが，同時に紙ベースの書籍も有料販売されています。
精読のためには，ネット上にある文献を，一旦，紙にプリントアウトして，それに線を引きながら読む，という姿勢が必要です。
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| 指定図書 | －指定図書は、登録されていません。－ |
【学生に対する希望事項】
- 成績は問いません。積極的に参加し発言しようという気概のある学生を望みます。
- 大人としての最低限のマナー（挨拶をする，時間を守る，約束を守る，事前の連絡など）を身につける姿勢を求めます。
- 選考は書類審査と面接で行います。