名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限研究演習通年瀬戸 23沖村 多賀典SH3101
5限研究演習通年瀬戸 23沖村 多賀典SH3101

【授業情報】

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主題

「社会の中のスポーツ」について主体的に学ぶ-「問い」を見つける-



指導方針概要

【基本となる考え方】
今の時代、いろんな組織がスポーツに関わっています。
例えば、政府はスポーツ施設をつくり、企業はスポーツでビジネスを行い、協会は大会を開いています。
また、これらの「取り組み」の中で、スポーツに関する様々な「決まり事」もできています。

私たちは、こうした「取り組み」「決まり事」の支えがあって初めて、スポーツに触れ合うことができるのです。
言い換えると、私たちのスポーツライフの大枠は、社会のありようによってほぼ決定づけられているということです。

かたや、現代は人類史上最もスポーツが盛んな時代です。
「取り組み」「決まり事」であふれ返っています。
そして、これを根底で支えているのは、「スポーツはいいものだ」という風潮です。
ですが、この風潮は正しいでしょうか?

スポーツを金や権力を生む道具としか見ていない政府・企業・協会・クラブ、選手を自己顕示欲を満たす道具としか見ていない指導者、スポーツをしていれば何でも許されると思っている選手、お金を払っているんだから何をしてもいいと思っている観客、こうした組織や人々の不祥事ニュースを私たちはよく見かけます。

こうした事態を見ると、「スポーツはいいものだ」ではなく、「スポーツをいいものとして残す努力をしないと、スポーツは滅びる」の方が正しいように思われます。

本ゼミでは、こうした考えのもと、「スポーツを社会の中でいいものとして残していくために、どうしたら良いか?」を探求していきます。

【実際にやること】
とはいえ実際には、各自が興味あるテーマについて分析していくことがゼミ活動の中心になります。

最終目標は、4年生の最後に提出する「卒論」です。
本ゼミは卒論を重視しますので、その分要求も高くなります(とても大変です)。

3年生のうちは、卒論として探求する「問い」を見つけるために、興味あるテーマについて広く浅く調べていきます。
同時に、論文の書き方と発表の仕方も学びます。

4年生になったら、その「問い」に答えるために、具体的な調査を行い、その結果を分析し、卒論としてまとめます。

なお、こうした卒論に向けた取り組みとは別に、スポーツビジネスの場に出向いたり、スポーツ事業を企画したり(例えば、名学スポーツ新聞の作成)することも考えています。

【卒論テーマの範囲】
スポーツと社会のつながりを問うゼミですので、卒論のテーマも、先に述べた「取り組み」「決まり事」に関するものでないといけません。

この2つは、次のように言い換えるとこともできます。
 
 ・取り組み⇒①スポーツ「政策」(政府が行っていること)、②スポーツ「経営」(企業・協会・クラブ等が行っていること)
 ・決まり事⇒③スポーツ「制度」(法律のような国家の制度から、プロスポーツの移籍制度のような個別の制度までを含む)

この①②③という分類から、これまでのゼミ生の「問い」(=卒論テーマ)を例示すると次の通りです。

 ①国体の選手強化はなぜ行われるのか?、スポーツ施設は地域間で格差があるのか?
 ②特定競技の人気はその用品市場を拡大させるか?、Jリーグの無料チケット配布戦略は成功したか?
 ③ドラフト制度は戦力を均衡にしたか?、選手の不祥事でチームが連帯責任を負う制度は妥当か?

この他、「スポーツ」「健康」「こども」「教育」「地域」などと絡めた「社会的な」テーマであれば、何でも受け入れます。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト『スポーツ政策論』 菊幸一ほか(編) 成文堂 2011
『導入対話によるスポーツ法学 第2版』 小笠原正(監修) 不磨書房 2007
『改訂版 スポーツ経営学』 山下秋二ほか(編) 大修館書店 2006
『レポート・論文の書き方入門 第3版』 河野哲也 慶應義塾大学出版会 2002
『論文の書き方』 澤田昭夫 講談社 1977
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

・マイナーな分野かつ大変なゼミですので、この分野に強い想いを持つ学生を希望します
  例)スポーツビジネスの現場を知りたい!
    公共的な仕事(公務員など)に興味あり!
    最近、何だがスポーツにうんざりしている
    最近、スポーツの良さを広めたくてたまらない
・ゼミ活動はチームプレーですので、ゼミ生間で連携・協力できる学生を希望します
・やむを得ない場合を除き、欠席は認めません