【講義概要】
子どもと相対しその学習を援助し教育活動を展開する教師は、子どもの権利を保障するしくみを正しく理解し、制度に則った教育活動を展開することと同時に、子どもの権利を実質的に保障することが必要である。そのため、本授業では、日本の教育制度の成り立ちや原理を概観しながら、教育法、教育行政等に関する基礎的な知識を学び、その意義と問題点を考察する。また、学校安全、子どもの貧困などについて、実際の問題と照らし合わせながら、原理と実践のあり方を学ぶ。
【学習到達目標】
(1) 教育制度、学校経営に関する基礎的な知識及びその仕組みや働きを理解することができる。
(2) 制度の意義および問題点についての自分の考えをもつことができる。
(1)、(2)によって、これからの教員に期待される役割を担う態度を培うことできる。
【履修上の注意】
※1週目と2週目はオンデマンド型授業とする。Teamsにアップロードした動画を受講生が視聴し、その後各回の課題を提出するものとする。3週目以降は、春学期に用いたチーム別による隔週対面授業方式を採用する。(2021年9月7日追記)
※【金5小長井】教育制度論 Teamsコード:tnj5c7v (2021年9月8日追記)
受講するにあたり、クラス環境や授業方法について不具合がある場合は担当教員にすみやかに連絡してください。
私語は勉強したいと思っている学生の学習を妨害することになるので、控えてください。
質問は授業中、適宜していただいても構いません。
カンニング行為や他人の書いたものを剽窃をした場合には、大学の規則にそって対応します。
【事前準備学習】
・予習:日頃から教育に関するニュースや新聞記事に目を通すこと。
・復習:毎回の授業終了後、資料の整理+復習をし、定期試験に備えること。課題が出題された場合は取り組むこと。
・授業外学習:学期中に関連する文献を読むこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 教科書は指定しない。 |
参考書 | 『テキスト教育と教育行政』 井深雄二、大橋基博、 中嶋哲彦、川口洋誉編 勁草書房 2015 『新版 教育社会学』 岩永雅也、稲垣恭子 放送大学教育振興協会 2007 『未来を創る教育制度論(新版)』 川口洋誉・中山弘之編 北樹出版 2020 『子どもの貧困対策と教育支援』 末富芳編 明石書店 2017 『現代の教師論』 佐久間亜紀・佐伯胖編 ミネルヴァ書房 2019 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
授業内レポート(30%)、定期試験(70%)の成績で評価する。
授業内レポートは指定した内容が書けているかどうかを確認する。定期試験は授業の到達目標に対応して、①基本概念や語句の意味を問う問題と、②制度の問題点について述べる問題を出す。②は教育制度の内容理解、論理性を評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション、学校給食制度について | |
2 | 教育制度の基本原理・教育法の仕組み | |
3 | 子どもの権利条約と日本の現実 | |
4 | 学校の制度 (1) 一条校と公の性質 | |
5 | 学校の制度 (2) 義務教育制度と不登校問題 | |
6 | 学校の制度 (3) 公教育の無償制 | |
7 | 教育行政の制度 (1) 教育課程行政の仕組みと課題(学習指導要領と教科書採択を中心に) | |
8 | 教育行政の制度 (2) 教育行政とその基本原理 | |
9 | 教員の制度 (1) 教員組織と相当免許状主義 | |
10 | 教員の制度 (2) 教師の労働環境 | |
11 | 教員の制度 (3) 学校安全に関する教師の責任 | |
12 | 教員の制度 (4) 校則にかかる教師の生活指導と子ども・親の権利 | |
13 | 学校の福祉的機能(他専門職・他機関及び地域との連携を含む) | |
14 | 学校教育の中のジェンダー秩序と性的マイノリティ | |
15 | 教育制度をめぐる諸問題と課題の考察 | |
16 | 定期試験期間 | |