【講義概要】
本講義は、歴史研究、理論研究、事例分析を通じて、国際政治学の全体像を概説し、現代の安全保障問題への理解を深めることを目的とする。【第1部:国際政治の歴史と理論】国際政治の歴史的起源となったウエストファリア・システム、近代主権国家、全体戦争を取りあげ国際政治史の全体像について整理したうえで、国際政治学の主要理論である、リアリズムとリベラリズムについて概説する。【第2部:グローバル化する安全保障】グローバリゼーションが、現代国際政治と安全保障に与えた構造的な影響について新自由主義と対テロ戦争を中心に検討する。
【第3部:変容する東アジア地域の安全保障秩序】日米同盟、中国脅威論、朝鮮半島核危機、在沖縄米軍基地問題を事例として取りあげ、東アジア地域の安全保障問題について考察する。
【学習到達目標】
国際政治の歴史と理論についての理解を深めながら、受講者が、現代国際政治の諸問題に対して、自分なりの判断基準を持てるようになることを目標とする。
【履修上の注意】
本講義ではZoom 使用して、遠隔講義を行うので、各自受講準備をしておくこと。
【事前準備学習】
(1)新聞、TV、インターネットを通じて、毎日、国際関係についてのニュースに接する習慣をつけておくこと(2)参考書①を熟読し、国際政治学の全体的イメージを掴んでおくことが望ましい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特定の教科書は使用しない。 |
参考書 | 『①国際政治学をつかむ 新版』 村田晃嗣 他編 有斐閣 2015 『②国際政治史』 岡 義武 岩波現代文庫 2009 『③対立の世紀:グローバリズムの破綻』 イアン・ブレマー 日本経済新聞出版社 2018 『④平和のための戦争論』 植木千可子 ちくま新書 2015 『⑤戦後日本を問いなおす:日米非対称のダイナミズム』 原 彬久 ちくま新書 2020 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
講義終了後、授業内容を踏まえたレポートを提出し、これにより成績評価を行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | アナーキーな国際政治における戦争と平和:国際政治の歴史① | |
2 | アナーキーな国際政治における戦争と平和:国際政治の歴史② | |
3 | 構造的アナーキーとリアリズム:国際政治の理論① | |
4 | グローバリゼーションとリベラリズム:国際政治の理論② | |
5 | 冷戦構造とアメリカの安全保障 | |
6 | 対テロ戦争とアメリカの安全保障 | |
7 | グローバリゼーションの国際政治学①:新自由主義・ポピュリズム・パンデミック | |
8 | グローバリゼーションの国際政治学②:新自由主義・ポピュリズム・パンデミック | |
9 | 冷戦構造と日米同盟 | |
10 | 安全保障の再定義と日米同盟 | |
11 | 東アジア地域の安全保障環境①:中国 | |
12 | 東アジア地域の安全保障環境②:朝鮮半島 | |
13 | 在沖米軍基地の中の沖縄①:安全保障化 | |
14 | 在沖米軍基地の中の沖縄②:デモクラシー | |
15 | 総括 | |
16 | 定期試験期間 | |