【講義概要】
この講義では,開発経済学のフレームワーク全体を学ぶことを目標に,開発理論の発展形態や歴史的背景,現在の国際開発の潮流などを理解できるように講義する。よって,本科目では,基礎的な経済学に加えて,国際経済学や国際金融論などと重なる部分も多くある。さらに,特に途上国の経済社会の理解,すなわち地域固有の理論の理解は欠かせない。また,国際関係論や国際機構論などの分野についても理解する必要がある。
これらの講義にくわえて,本講義では適宜開発に関わるニュースを取り上げ,受講生が国際開発を身近に感じ,関心が持てるように工夫をする。また,適宜映像資料などの視覚的な学習ツールを用いて,理解度の向上と知識の定着をはかる。
機会があれば,開発に関わる団体や企業,個人の方をゲストスピーカーとしてお迎えし,直接お話を伺うなど設定したい。その際には,受講生全員の参加とレポート提出を課す。
【学習到達目標】
DP(ディプロマポリシー)に基づいて以下を到達目標に定める。
【知識・技能】
①経済社会が抱える様々な課題に対する関心と問題意識を持つことができる。
②経済学の基礎的専門知識や分析ツールを使いこなすことができる。
③文献資料やデータを収集し,適切に処理することができる。
【思考力・判断力・表現力】
④社会を理解するための論理的思考力を身につけ,因果関係の把握や費用便益の比較考量ができる。
⑤政治・法律分野とのつながりを理解し,経済社会を多面的に捉えることができる。
⑦経済社会の現実における課題を自ら発見し,経済学を基盤とした知識を実際の経済社会へ応用することができる。
【履修上の注意】
※本講義は「CCSを活用した基本型授業とオンライン(Teams等)を併用」して実施する。
講義概要の通り,本講義は講義形式で行う。ただし適宜グループ・ディスカッションやアクティブラーニングの手法を用いることがあるので,受講生には積極的な授業への参加が求められる。また,複数回復習を兼ねて講義に関わる開発に関する新聞記事などを読んでレポート作成課題を出す場合がある。なお,適宜受講生の関心や理解度に合わせて,講義の内容を変更することがある。
【月3 新美】開発経済学 Teamsの招待コード:blwj0x1
・オフィスアワー
月曜日4限曙館748研究室あるいはTeams「Office-hours(Niimi)-M.4」(招待コード:ktasevy)
但し、事前にアポイントメントを取られた学生を優先します。また、当該時間以外でも調整することも可能ですので、事前連絡下さることをお勧めします。
【事前準備学習】
講義概要でも触れた通り,本講義では基礎的な経済学,国際経済学や国際金融論のほか,国際関係論や国際機構論などの分野の知識が必要になる。これまでにこれら科目を履修している学生は,事前に復習をしておいて頂きたい。もちろん,これらの科目を履修していない学生に対しても,理解できるような講義を進めて行くが,その場合は,必ず予習・復習は欠かせない。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特に教科書は定めないが,適宜授業中に参考図書等を紹介する。 |
参考書 | 『"Introduction to International Development: Approaches, Acto』 Haslam,P.A, J.Schafer, and P.Beauder, eds. Oxford University Press 2017 『開発経済論』 原 洋之介 岩波書店 2002 『"Essentials of development economics"』 Taylor,J.Edward University of California Press 2015 『M・トダロの開発経済学』 M・P.トダロ 国際協力出版会 1998 『開発援助の経済学』 西垣昭・下村恭民 有斐閣 2000 『世界開発報告(WDR)』 世界銀行 世界銀行 各年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・試験(中間あるいは中間レポート) :20%
・試験(期末あるいは期末レポート) :30%
・宿題など:20%
・授業時の態度・積極性など:30%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション(開発経済学に関する学習⽅法・評価の観点等について説明する)及び世界の開発問題 | |
2 | 開発における開発経済学とは | |
3 | 開発経済論の課題 | |
4 | 開発の歴史的背景 | |
5 | 南北問題 | |
6 | グローバリゼーションと開発 | |
7 | 市場経済論(マーケットフレンドリー) | |
8 | 開発と国際金融システム | |
9 | ODA | |
10 | 農村開発理論 | |
11 | 農村開発実践 | |
12 | 貧困の罠 | |
13 | コミュニティー開発 | |
14 | 開発と民間連携 | |
15 | 全体講義のまとめ | |
16 | 定期試験期間 | |