【講義概要】
*キリスト教文化史*
この講義ではキリスト教文化、その中でも主にキリスト教絵画の歴史を学ぶ。キリスト教絵画はその長い歴史の中で、ナザレのイエスの生涯と彼の教え、そしてその宗教的世界観をさまざまな形で目に見えるものにしてきた。美術作品はその時代の神学と人々の信仰のありさまをうつしだす鏡であり、世界の有名無名の作家たちは、作品を通して自分らの信仰や神への問いかけを表現し、宗教文化を日々豊かなものにしていったのである。この講義では、前半でイエスの誕生から受難に至るエピソードを美術作品を通して追い、キリスト教絵画の「見かた」の基本を解説するとともに、時代ごとにキリスト教神学と文化の関係を考察する。また、後半の授業では、それまでの授業で学んだことを軸として、プロテスタント宗教改革以前と以降の変化を理解することにポイントを絞り、キリスト教建築およびキリスト教音楽の歴史についても講義する。
【学習到達目標】
この講義はNGU教養スタンダード科目であり、授業を通してキリスト教主義に基づいた豊かな人格の形成、社会生活に必要な知識や技能の修得、成熟した市民として必要な教養の獲得につながることを目指す。具体的には、
(1)キリスト教美術の「見かた」を学び、絵画のテーマを判別し、構図や表現について解釈ができるようになる。
(2)キリスト教史の知識にもとづいて、キリスト教美術の時代背景を理解し、時代ごとの特徴を説明できるようになる。
(3)芸術作品に表出する、キリスト教と社会・文化との関係を読み取ることができるようになる。
【履修上の注意】
この授業は、対面(面接)授業と非対面授業を隔週で実施し、非対面授業を、アプリケーションによる TV 会議システム(Teams)を使用して実施する。Teamの参加コードは、uy9yg3a
対面授業の座席はこちらであらかじめ指定する。
講義ではパワーポイントを使用し、ビデオ視聴を多くとりいえる。絵画作品の主題と歴史的背景について、しっかりとノートをとること。参考書、自筆ノート、配布資料は中間テスト及び定期試験に持ち込み可。
遠隔授業の出席は、CCSのクリッカーで確認し、また、ミニッツ・ペーパーを使用した習熟度クイズを毎回実施する。
期末レポートについては、授業中に説明する書き方を守ること。
【事前準備学習】
受講後にはノートを復習し、特に授業中に紹介した美術作品の主題を判別できるよう学習しておくこと。授業のノートを整理して、あやふやなところは補完しておくこと。授業中に使用するパワーポイントはCCSの教材ボックスから閲覧できます。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『名画で読み解く「聖書」』 大島力(監修) 世界文化社 2013 『聖書』 日本聖書協会 参考書は、中間テスト及び定期試験に持ち込み可。聖書は1年次のキリスト教学と同じものを使用する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
定期試験 40%、授業中に行う中間テスト 20%、レポート 10%、授業終了時に毎回実施する習熟度クイズ 30%
習熟度クイズと中間テストの解答は、翌週の授業の冒頭で解説します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | はじめに:キリスト教のシンボルについて | |
2 | キリスト教絵画史の概観 | |
3 | 神か人か?教義の成立 | |
4 | キリスト教絵画(1):弟子たちの召命 | |
5 | キリスト教絵画(2):イエスの教え | |
6 | キリスト教絵画(3):受難物語 | |
7 | キリスト教絵画(4):死と復活 | |
8 | キリスト教絵画(5):パウロとマリア | |
9 | ここまでのまとめと中間テスト | |
10 | キリスト教絵画(6):世界の終わり | |
11 | キリスト教絵画(7):20世紀社会とキリスト教 | |
12 | キリスト教会建築の歴史 | |
13 | クリスマスの歴史 | |
14 | キリスト教会音楽の歴史 | |
15 | 全体のまとめとレポートの書き方の説明 | |
16 | 定期試験期間 | |