【講義概要】
キリスト倫理について、キリスト教の正典である「聖書」を通して学んでいきます。その聖書における倫理については、三大徳として、「信仰」と「希望」と「愛」が挙げられます。それらの三つの徳は特に新約聖書において頻出しています。しかしそれらの三大徳の中でも、さらに「愛」が中心的徳(最も大いなるもの)だと言えます。聖書における愛は、その原語のギリシア語にちなんで「アガペー」の愛と呼ばれています。この愛は、積極的な他者中心的愛・他者贈与的愛です。このアガペーの愛は、神の(最愛の)御子・救い主(王)・イエス・キリストによって決定的・究極的・模範的に確証されております。このイエス・キリストへの信仰と希望に支えられてそうしたアガペーの愛が豊かに恵まれてきます。
さらに、そのアガペーの愛を土台としながら、さまざまな具体的な関係愛、たとえば、夫婦愛(恋愛)、家族愛(親子愛・兄弟愛)、友愛(友情)、国家愛(民族愛)、などについて、聖書を通して具体的に学んでいきます。
【学習到達目標】
上記の概要の要約としての、本学の建学の精神であるイエス・キリストによる「敬神愛人」について考察し、これを今後の各自の大学生活さらには人生において常に覚えて、生かしていくことを目標にしています。
【履修上の注意】
〇人数の関係やコロナ対策のため、2チームに分かれる⇒A(経現法)・B(商外国)。
〇非対面授業は、Aチーム・Bチームとも9/21(火)から2週間と、Aチームは10/19
(火)から、 Bチームは10/12(火)から隔週。
〇非対面授業では、毎回CCSの教材BOXの資料をプリントなどしてください。
〇非対面授業は、各自の家でTeamsのオンライン(招待コード:rf6atww)で受講し、
その終日までにその要約をMinute Paperで送信(200-400字内)。
〇対面授業は、Aチームは10/12(火)から、Bチームは10/19(火)から隔週。
○対面授業では、毎回授業でプリントを配布。
○対面授業の座席は、指定席とする→授業中に出欠を取る。
〇その他の詳細は、シラバスなど参照。
【事前準備学習】
本授業は、『聖書』を教科書としていますので、各回のテーマについて聖書の中から主な3-4箇所をプリントに引用したものを学びます。そうしたプリントを通して聖書を学ぶことも大切ですが、さらに聖書を広く読んでおくことも役に立つでしょう。特に「旧約聖書」においては最初の「創世記」「出エジプト記」等、また「新約聖書」においては「4つの福音書」や「使徒言行録」「13のパウロ書簡」等を読んだりすると、より理解が深まると思います。ともかく、聖書(キリスト教正典・古典・ベストセラー)はThe Book とも言われていて「本の中の王様」ですので、大学時代だけでなく生涯にわたって親しんでいくようにしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『聖書ー新共同訳(ハンディバイブル)ー』 日本聖書協会 『聖書ー新共同訳(ハンディバイブル)ー』(日本聖書協会)は、髙見のキリスト教全授業における教科書ですので、毎回持参してください。他の邦訳聖書も可。 |
参考書 | 『聖書における愛ーイエスの愛とパウロの愛ー』 髙見伊三男 春風社 2011年 『キリスト教倫理ⅠⅡⅢⅣ』 K.バルト 新教出版社 1971年 『教会教義学ー和解論Ⅱ/4(§68聖霊とキリスト教的愛)』 K.バルト 新教出版社 1987年 『四つの愛』 C.S.ルイス 新教出版社 2011年 『アガペーとエロースⅠⅡⅢ』 アンダース・ニーグレン 新教出版社 1954年 『2021スタンダード基礎セミナー』 名古屋学院大学基礎セミナー検討会編 名古屋学院大学 2021年 『NGU HANDBOOK 2021』 NAGOYA GAKUIN UNIVERSITY NAGOYA GAKUIN UNIVERSITY 2021年 さらに、『2021スタンダード基礎セミナー』(名古屋学院大学基礎セミナー検討会編、2021年4月1日)や『NGU HANDBOOK 2021』(NAGOYA GAKUIN UNIVERSITY)や本学のHPには、本学の基本的精神である「敬神愛人」や「幽玄啓明」などについての紹介が載っています。 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
平常点(対面・非対面とも:7点/回×15回=105点)+授業点(聖書朗読・質問正解等:2点ずつ加点)+チャペル・アワー(名古屋・毎火曜13:00-13:30:3点ずつ加点)+日本基督(キリスト)教団の諸教会の日曜礼拝(AM10:00-)(3点ずつを加点:「教会週報」をもらって送信することで確認:CCSの上欄の「メール」で送信)=総合点。※定期試験・レポートは無し
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | キリスト教倫理と「聖書における愛」 | |
2 | 「アガペー」(聖書の代表的愛)と他のギリシア語の愛 | |
3 | 父なる神の恩愛 | |
4 | 神の御子の愛 | |
5 | 信仰・希望・愛ー聖書の三元徳ー | |
6 | 「敬神愛人①」ー本学の建学の精神①ー | |
7 | 「敬神愛人②」ー本学の建学の精神②ー | |
8 | さまざまな隣人愛 | |
9 | 自己愛の解釈 | |
10 | 聖書の夫婦愛(恋愛) | |
11 | 聖書の家族愛(親子愛・兄弟愛) | |
12 | 聖書の友愛(友情) | |
13 | 聖書の国家愛(民族愛) | |
14 | 聖書の自然愛(恵みと有限) | |
15 | 聖書の物質愛(恵みと誘惑) | |
16 | 定期試験期間(無し) | |