【講義概要】
本講義では、文化にかかわる諸問題のうち、特に文化的共通性を有するエスニック・マイノリティ(民族的少数派)をめぐる状況に注目する。講義の前半では各国のマイノリティ問題の現状を示し、後半では現代におけるエスニック紛争の展開を扱う。近代に入って世界の各地域で紛争や対立をもたらしてきたこの問題について、分析のために必要な諸理論を把握してから、地域ごとの背景と特徴を知り、それらがもたらす課題に対していかなる対応が望ましいかを議論できるようになることを目指す。
【学習到達目標】
1. エスニック・マイノリティ問題を分析する方法論を説明できる。
2. エスニック・マイノリティが関わる対立と共存の構造を説明できる。
3. エスニック・マイノリティ問題に対していかに対応すべきかを検討し、活かすことができる。
4. レポート作成を通じ、各自の考えを明確に示すことができる。
【履修上の注意】
講義と関係ない私語・雑談、携帯電話の使用等により、講義の進行を妨げたり、他の受講生の迷惑になる行為をした場合は、退出を求める。また、悪質な行為を行なう受講生は、単位認定対象から除外する。
新聞やテレビなどの日々の情報に注意し、現在の世界の動向に関心を持つことを望む。
講義中に適宜コメント・カード、リアクション・ペーパーの提出を課す。
【事前準備学習】
事前学習として、講義の主題に関する参考文献・資料を読み、ノート等に主要な問題事項を書くおくこと。
事後学習として、事前学習でとったノートと講義の内容を照らし合わせ、自分なりに問題を整理するとともに、必要に応じて参考文献を読むこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『国際社会学入門』 石井香世子(編) ナカニシヤ出版 2017年 『民族紛争』 月村太郎 岩波書店 2013年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
受講態度20%(講義の進行を妨げたり、他の受講生に迷惑をかける行為を行なった場合は、単位認定対象から除外する。)中間レポート20%、学期末レポート60%による総合評価。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 文化とは何か | |
2 | エスニック・グループと文化 | |
3 | 日本のマイノリティ問題 | |
4 | ヨーロッパのマイノリティ問題 | |
5 | 中央アジアのマイノリティ問題 | |
6 | エスニック・マイノリティと教育 | |
7 | エスニック・マイノリティとメディア | |
8 | 多文化主義 | |
9 | マイノリティ問題に関する映像 | |
10 | エスニック紛争の構造と動態 | |
11 | 言語をめぐる対立 | |
12 | 連邦解体と紛争 | |
13 | ジェノサイドの発生 | |
14 | エスニック紛争に関する映像 | |
15 | エスニック紛争の予防 | |
16 | 定期試験期間 | |