【講義概要】
本講義は、「マクロ経済学1」で習得したIS-LM分析の知識を土台としながら、より高度な内容を学習する。IS-LMは、開発されてから長い年月が経つモデルであるが、未だに現実のマクロ経済を分析する上で有用である。しかし、いくつか不十分な点がある。
物価水準を一定と仮定しているし、労働市場が必ずしも明示化されていない。また、資本が一定であると仮定している。しかし、日々物価や失業、資本ストックは変動しており、それらのマクロ経済現象を統一的に理解するためには更なる理論を学ぶ必要がある。本講義では、物価の変動を意識したAD-ASモデルを学び、物価の変動や失業との関係などについて学ぶ。また、資本ストックが変動するような中長期の経済を分析できるように、景気循環や経済成長の理論も学ぶ。
本講義内容を習得することにより、現実のマクロ経済政策の意味をより深く理解することができるであろう。
本講義は、ディプロマポリシーの主に「経済社会に関する関心と基本的理解」「経済社会を洞察するための能力」に関連している。また、CCSを用いた議論を行うという点で、カリキュラムポリシーのICTを用いた教育に対応している。
【学習到達目標】
AD-AS分析と景気循環・成長理論を用いて、簡単な経済分析ができるようになること。
【履修上の注意】
講義テーマが変更になる場合がある。
また、諸般の事情により、必要に応じて授業実施方法について変更する場合がある。
この講義は、対面(面接)授業と非対面授業を隔週で実施し、非対面授業を、CCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施する。
【事前準備学習】
「マクロ経済学1」の内容を復習しておくこと。また、受講後は疑問点などについて調べ、積極的に質問すること(目安:毎回30分)。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『新版 マクロ経済学』 中谷武他 勁草書房 2009 |
参考書 | 『マクロ経済学』 三野和雄 培風館 2013 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
目安:期末試験80%、平常点20%
ただし、諸般の事情により、必要に応じて変更する場合がある。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | はじめに | |
2 | IS-LM分析 モデルの説明 | |
3 | IS-LM分析 政策 | |
4 | IS-LM分析 問題演習 | |
5 | 国際収支と為替レート | |
6 | 国際マクロ経済政策 | |
7 | AD-AS分析 モデルの説明 | |
8 | AD-AS分析 政策 | |
9 | 労働市場 | |
10 | MMT理論 | |
11 | 経済循環 | |
12 | 経済成長 | |
13 | 政策論争 | |
14 | マクロ経済学の課題 | |
15 | 総括 | |
16 | 定期試験期間 | |