名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限【教養】文化人類学春A瀬戸 21今村 薫AW1305

【授業情報】

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講義概要

 この講義では、人類の起源と進化を題材に、環境と生物の関係を理解することを目指す。

 ヒトでない何者かからヒトへの進化過程の研究は、いまだに最も変化と流動性に富む分野のひとつである。ヒトの起源をめぐって、形質人類学、考古学、古生物学、地質学だけでなく、分子遺伝学、霊長類学からのアプローチも盛んにおこなわれている。ヒトをヒトたらしめた決定的な要因は、直立二足歩行であり、大脳の肥大化や手先の器用さ、さらに言語の使用は、すべて、直立二足歩行に付随したものである。
 ヒトが、他の霊長類との共通の祖先から分岐して、独自の道を歩き始めたのは、おおよそ500万年前というのが、形質人類学と分子遺伝学の一致した見解である。こうして、猿人が誕生し、さらに原人、旧人を経て、現世の我々の直接の祖先にあたる新人へと進化した。しかし、原人以降のヒトの形態学的変化は、わずかであり、生物学的には非常に小さい。つまり、われわれ人類は、文化によって驚異的に生活環境が変化したが、人体そのものは、数百万年前からほぼ同じなのである。
 現在、人類は、最も熱い熱帯から最も寒い極地方まで、また、過酷な乾燥帯にも、ヒマラヤの高地にも、地球のあらゆる場所に住んでいる。何がそれを可能にさせたのかを、人類がその誕生の地アフリカから、世界中に拡散していった過程を追いながら考察する。



【学習到達目標】

人類の起源と進化を題材に、環境と生物の関係を理解することを目指す。情報についての分析力、論理的思考力の習得を目指す。



履修上の注意

 この講義は,この講義は対面(面接)授業で実施します。ただし、諸般の事情により、必要に応じて授業実施方法について変更する場合があります。
 ノートの取り方を工夫してください。黒板を写すだけではなく、自分の頭で理解しながらノートにまとめてください。
 毎回、講義の終わりに課題を出しますが、丁寧に書くこと。内容だけでなく講義への姿勢も、提出物から判断します。



【事前準備学習】

 身近な動物の観察や、人間の歩き方などの動きを考察してください。事後学習として、配布資料や講義ノートから講義内容を復習しておくこと。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書『人間史をたどる』 片山一道・他 朝倉書店 2000年
指定図書一覧

評価方法

毎回の講義で課題を出しますので、その課題の答案の内容で平常点をつけます。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1ヒトの学名
2種とは何か(分類学)
3人類進化の道筋(地質年代)
4進化の道筋がわかる方法
5人間の特異性について
6人類化石の研究
7進化とは
8霊長類の形態的特徴(1)
9霊長類の形態的特徴(2)
10ホミニゼーション(直立二足歩行)
11ホミニゼーション(脳の大型化)
12初期人類の生活復元
13新人の起源(イブ仮設)
14人類の課題
15人類学のまとめ
16定期試験期間