【講義概要】
スポーツを中心とした人の動きや身体運動を,機能解剖学的,あるいは力学的な視点で理解することを目標としています.歩き,走り,ジャンプ,投げ,打撃などの基本的なスポーツ動作を題材に,おそらく今まで持ったことのないスポーツに関する新たな着眼点を提供することができるように考えています.その先には,スポーツ技術の理解やパフォーマンス向上,指導法・コーチングへの応用を見据えています.
【学習到達目標】
スポーツの動作や日常的に行われる動作を分析的に観ることができるようになる.そのためには,とにかく種々の動作をつぶさに観ることの積み重ねが鍵になる.そこに,本授業で学ぶ「力学」の考え方を味付けすることで,動きを観る楽しさや指導の楽しさにつなげられるようになる.動きの指導・コーチングが究極の目標となる.
【履修上の注意】
日常にでみられるスポーツを中心とした身体運動に関連づける努力が必要である.
【事前準備学習】
中学・高校の理科の復習をしておくこと.日常生活,スポーツの身体運動,あるいはパフォーマンスをよく観察すること.自分の得意なスポーツについてその動きを説明する努力をしてみる.
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『スポーツバイオメカニクス20講』 阿江・藤井著 朝倉書店 |
参考書 | 『スポーツバイオメカニクス』 宮西 著 化学同人 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点と定期試験を総合的に判断して評価する
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | バイオメカニクスとは何か | |
2 | 実際の身体運動例と活動する主働筋の解剖学および筋の生理学 | |
3 | 運動学と力学の初歩~座標系,質点,剛体,運動方程式 | |
4 | 運動学と力学の初歩~並進運動,運動量とエネルギー,力,関節力,パワー | |
5 | 運動学と力学の初歩~回転運動,モーメント,トルク,関節トルク,関節トルクパワー | |
6 | 重心,関節の並進・回転運動 | |
7 | ジャンプ動作のバイオメカニクス~重力,反力,筋活動,力積 | |
8 | 歩く・走る動作のバイオメカニクス | |
9 | 投げる動作のバイオメカニクス | |
10 | 打つ動作のバイオメカニクス | |
11 | その他,蹴る,泳ぐ等の動作のバイオメカニクス | |
12 | 運動の巧みさ,運動傷害とバイオメカニクス | |
13 | 運動連鎖,エネルギーの流れ,運動依存力 | |
14 | バイオメカニクスのコーチングへの適用可能性 | |
15 | バイオメカニクスの知見とパフォーマンスの向上との関係 | |
16 | 定期試験期間 | |