名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
5限演習(3年)通年名古屋 43黄 名時WY3101
5限演習(3年)通年名古屋 43黄 名時WY3101

【授業情報】

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主題

 中国の言語・文化への多角的アプローチ法の修得&異文化間コミュニケーション能力の向上。
 
 中国の歴史・思想・社会に対する理解を深めながら、中国のことばと伝統文化のもつ魅力を学んでいきます。中国文化と接することで、日本の伝統文化のルーツをたどりつつ、異文化間コミュニケーションの可能性を探り、グローバルな実践力を身につけます。

 なお、この授業は、対面授業と非対面授業を隔週で実施します。非対面授業は、CCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施します。



指導方針概要

 中国の言語を学ぶとき、中国から単に言葉だけを切り取ることはできません。その歴史・社会・文化など中国をトータルに捉えるなかで中国語をものにしてもらいたいと思います。そして、日本を振り返り、日本の伝統的文化を見直してほしい、これがこのゼミの主眼です。

 授業では、中国トレンディ映画の映像視聴(リスニング力養成)、中国語検定試験の「傾向と対策」学習、新聞・雑誌の日中関連記事の精読のほか、ゼミ生が自らパソコンを使って中国の社会&生活事情について情報を収集し、さまざまな角度から中国の言語・文化にアプローチしていきます。

 中国の社会と文化に対する理解を深める中で日本の伝統的文化を振り返り、異文化とは何か、異文化間コミュニケーションはどのようにして発展できるのかについて考える機会を作ります。併せて今後の日中関係と東アジアの共生について共に考えてみたいと思っています。

 春学期は、パソコンによる自分のテーマ別資料調査と情報の収集・整理を進めていきます。

 秋学期には収集した資料やデータに基づき、それぞれ自分の学習構想の紹介もしくは学修の経過報告をしてもらいます。

 4年次では、講義以外に、ゼミ生が自ら中国の言語文化や異文化間交流について調査・研究をし、その成果を演習形式で発表していきます。

 教室では、折を見て適宜VTR教材も利用する予定です。ゼミ生の要望に応じて最新の中国事情を伝えるVTR映像を随時紹介していきます。

【参考】外国語学部中国コミュニケーション学科卒業の黄ゼミ生「卒業研究テーマ」例:

 ○「日本と中国のマージャンの違い」上野
 ○「今日本人に必要な真のおもてなしとは〜台湾の民間信仰から学ぶ〜」日比野
 ○「中国のネットショッピング事情」安部
 〇「中国の現代美容事情」阿部
 〇「日本へ旅行に来る中国人観光客事情」坂口
 〇「日本人と中国人の顔の違い」孫
 〇「中国と日本のマナーについて」関
 ○「中国の格闘技」羽地
 ○「日本と台湾 ~文化・恋愛観の比較~」水野
 ○「中国の仕事事情」水野

【講義テーマ】

現代中国へのアプローチ(ガイダンス)
中華民族の復興 -大国化路線-
建国後の改革と開放
少数民族の同化政策と経済格差
台頭する中間層の政治意識 -改革推進と安定維持-
高度成長の終焉と政策の転換
進展する人民元の国際化
都市と農村の一体化政策
新シルクロード構想 -一帯一路-
変わる日中経済 -安価な労働力から旺盛な購買力へ-
膨張する情報化社会 -ネット人口7億の衝撃-
SNS「民意」の社会的影響力 -情報空間における世論-
環境とエネルギーの課題
食品の安全性と爆買い
進行する高齢化社会 -億単位の老人のゆくえ-
一人っ子政策から二人っ子政策へ -計画出産の転換と矛盾-
「80後」と「90後」の新人類 -一人っ子世代の現実-
階層の固定化による社会の現象
ジェンダーと女性の権利の拡大
都市と農村の教育格差
対外戦略と国際摩擦
米中の貿易戦争 -新しい大国関係をめぐる攻防-
日中関係 -メディア報道と国民感情の歪み-
多極化のなかの中露関係 -米国を意識した戦略的共闘-
中朝関係 -同盟国の虚と実-
同床異夢の中韓関係 -経済相互依存と対北朝鮮戦略-
対アセアン外交 -陸海の「南進」と深まる経済関係
アメとムチの対台湾政策 -経済の緊密化と政治対話-
台湾・民進党政権とその課題
香港「返還20年」の明暗 -一国二制度の動揺-
授業の総まとめ
定期試験期間



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト『現代中国を知るための44章』 曽根康雄、藤野彰 明石書店
『中国文化史大事典』 黄名時ほか 大修館書店
『漢語街』 黄名時、高瀬利恵子、角屋明彦 白帝社
『中国語読本』 黄名時、黄當時、村上幸造 晃洋書房
『粤風詩筒 第5号・第6号』 黄名時ほか 諸橋轍次博士記念漢詩大会実行委員会 編集・発行
上記【テキスト】欄に記載した書籍は、いずれも参考書です。学習の中で適宜、参照してください。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

 辞書や資料を調べると、中国の言語文化の学習の面白さがぐんと増します。異文化知識の修得と理解には何よりも積極性が大切です。

 配布資料について事前に目を通しておくこと。講義内容については、講義ノートをその日のうちに整理し、疑問点がある場合は次回に質問できるように準備をしておくこと。

 授業中はもちろん、授業の前後など機会をとらえて積極的に質問してほしい。

 特に語学力をつける上で、日頃よりヒアリング能力を高めるためにCD録音を聴いて耳を慣らし、ネイティブの教員や中国人留学生らと積極的に中国語を用いて会話をすることを望む。

 常日頃より中国に関するニュース情報に留意し、積極的に中国事情について知識を増やしておくことも必要です。

 中国の言語文化の学習を通して、その根底にある発想の違いを学び、一人一人が異文化に対する理解を深めてもらいたい。

 スポーツ・音楽・ファッション・映画など、やわらかい分野から政治・経済・歴史まで、あらゆる分野で各自の興味のあるテーマを早くみつけ、自分の視点で中国と中国文化をとらえてほしい。

 活気のあるアットホームな雰囲気のなかで毎回の授業を楽しく実りのあるものにしていきたいと考えています。

 大学院国際文化協力専攻のゼミ生との交流会を企画しています。留学生との相互学習のチャンスなので、積極的に参加して貰いたい。