【主題】
この演習は、「日本史」を「国際的」視野から考察するゼミです。日本の各地域(ローカル)の歴史や文化をアジア史や世界史の広がり(グローバル)のなかで考えます。
【指導方針概要】
日本の歴史や文化は、周辺アジア諸国をはじめとする世界各地の国や諸地域との接触のなかで育まれてきました。日本・日本人の歴史を考えるうえで諸外国・諸地域との交流と相互影響の考察は欠かせない視点であり、現代の複雑な国際関係を理解するためにも、過去の人々の交流の歴史についての正確な理解が必要です。この演習では、前近代における日本と諸外国・諸地域との交流の歴史をアジア史や世界史の広がりのなかで分析し考察します。
【演習内容】
・先行研究を講読する
・過去の人々が残した文字史料(古文書「こもんじょ」)を分析する
・過去の人々が残した遺跡・遺物を分析する
【フィールドワーク候補地】
・名古屋城下町跡、岐阜城(東海地域、愛知・岐阜)
・平泉遺跡(東北地域、宮城)
・一乗谷遺跡(北陸地域、福井)
・村上水軍遺跡(瀬戸内地域、愛媛・広島・香川)
・豊後府内遺跡(九州地域、大分)
・琉球(南西諸島地域、沖縄)
・日本史との関わりのあった諸外国(中国、韓国、東南アジア諸国、ポルトガル、オランダ等)
・その他、学生が調査を希望する地
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | 『世界史のなかの戦国日本』 村井章介 筑摩書房 2012 『都市平泉の遺産』 入間田宣夫 山川出版社 2003 『瀬戸内の海賊』 山内譲 講談社 2005 『アジアのなかの戦国大名』 鹿毛敏夫 吉川弘文館 2015 『戦国大名の土木事業―中世日本の「インフラ」整備―』 鹿毛敏夫 戎光祥出版 2018 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
毎週1回の演習参加に加えて、プレゼンテーション、ディスカッション、フィールドワーク(2泊3日程度)への意欲的な取り組みを評価します。
フィールドワークは、2017年度に京都(下鴨神社、修学院離宮、京都文化博物館等)、2018年度に福岡(大宰府、九州国立博物館、櫛田神社、博多屋台等)の歴史・文化を現地調査しました。新年度の調査先は、ゼミ生の希望を加味して後日決定します。