【講義概要】
産業組織論はあまり聞きなれない分野だと思います。産業組織論は、ミクロ経済学を個別市場に応用することで、消費者や生産者といった経済主体の行動や、社会にとって望ましい価格や生産・販売、さらには品質や製品開発などが実現しているか、社会損失が発生していないかなどを分析対象として取り扱います。
この講義では基礎的なミクロ経済学の知識が必要となります。そのため講義の序盤でミクロ経済学の復習を行い、その後具体的な事例や政策の分析・評価を学習します。ミクロ経済学では一般的化された仮定の下で様々な余剰分析を行ったと思います。しかし現実の経済事象は複雑で、市場によっても異なる特徴を持っています。そのとき企業はどのような価格戦略をとることが最適なのか、政策立案者はどのような政策を行うことで市場が最適となるのかを理解することは資源配分の面で非常に関心がもたれるところです。講義の中で、日々の新聞報道や政府・地方自治体の報告資料などを参照し、実際の戦略や政策の裏側にはどのような経済理論が隠れているのか理解します。
本講義は講義形式で行います。テキストは特に指定しません。学生の理解度に合わせて講義計画を修正する場合があります。
【学習到達目標】
基本的な経済用語を理解し、本や記事を読めるようになる。
最低限のミクロ経済学やゲーム理論を理解し基本的な分析が可能になる。
【事前準備学習】
受講前に基礎的なミクロ経済学の復習を行っておくと望ましい。
講義の後に練習問題を課す場合があるので解いて復習するのが望ましい。