【講義概要】
・デフレ経済からの脱却は道半ばの日本経済、構造改革が叫ばれ実行されつつありますが、その変革が国民にとって真によいものであるかどうか、これを判断するにはもう少し時間が必要かもしれません。
一方で、日本経済を取り巻く世界経済にも大きな変化がおきています。近隣諸国との相互依存が深まる中で中国とアメリカの貿易摩擦は対岸の火事として傍観していればよいというわけではなく、日本経済に悪影響をもたらしそうです。またリーマンショックでも明らかなように、アメリカ発の金融危機があっという間に世界経済へ波及してしまいます。
日本経済はどこに向かいつつあるのか、この問いを常に頭の片隅におきながら、本講義では「第2次世界大戦後の日本経済の歩み」を振り返っていきます。過去の歩みを知ることにより、いま起きている変化がどのようなものなのかを考えていくことになります。
この授業を通じて、みなさんは社会を洞察するための論理的思考力を身に着け、経済社会を多面的に見る目を養ってほしいと思います。
【学習到達目標】
・現実の経済データを用いながら、戦後の日本経済の歩みと変化の過程を、自分のことばで説明できるようになる。
【履修上の注意】
・遠隔授業:CCSを活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施します。
新型コロナ感染症対策で、秋学期授業開始は、上記の形式で授業を行います。
ただし感染度合の変化によっては、対面授業に向けた動きも出るかもしれません。
大学からのお知らせから、こまめに情報収集してください。
・みなさんの課題提出は、CCSからのみ受け付けます。それ以外での提出は、認められませんので注意してください。
【事前準備学習】
・授業で取り上げる各年代で日本に起きた歴史的事象は、事前にみなさん自身で調べておくようにしてください。
・また、授業で提供された様々な統計データが、現在どのような水準にあるのかは、事後学習として自分自身で情報収集できるようにしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『日本経済論・入門(新版)』 八代尚宏 有斐閣 2017年 (必ずしも、教科書に沿って授業運営されるわけではない。) |
参考書 | 適宜、授業の中で紹介する。 |
指定図書 | 『一覧』 |
【評価方法】
新型コロナ感染症の状況によって、大学の授業運営方針が変更になれば、
当該授業の進め方も変わりますので、評価配分も変更される可能性があります。
<現時点での評価配分>
・授業内で実施するMPの提出・内容状況:30%
・CCSによる宿題提出:20%
・期末試験:50%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス:戦後日本経済を知ることの意味 | |
2 | 復興から自立へ(1) 日本政府の政策目標 | |
3 | 復興から自立へ(2) GHQの政策目標 | |
4 | 復興から自立へ(3) 東西冷戦と自立化へ | |
5 | 高度経済成長(1) 高成長の実態 | |
6 | 高度経済成長(2) 高成長の帰結 | |
7 | 通貨危機と石油危機(1) 通貨危機 | |
8 | 通貨危機と石油危機(2) 2度の石油危機 | |
9 | 前半3章の小テスト(平常試験) | |
10 | 財政再建とバブル経済(1) 財政再建と貿易摩擦 | |
11 | 財政再建とバブル経済(2) バブル経済 | |
12 | 失われた10年(1) バブル崩壊と複合不況 | |
13 | 失われた10年(2) 金融危機 | |
14 | 21世紀の日本経済 | |
15 | 最終テスト(平常試験) | |
16 | 定期試験期間 | |