【講義概要】
本演習では、「減災福祉まちづくり」をテーマに学習します。
「まちづくり学(減災福祉)」と対となる演習です。
様々な状況下にある方たちの災害時への備えと避難行動について考えます。みなさんは、現在の新型コロナウイルスが猛威をふるう中で地震や風水害が発生したらと考えたことはありますか?災害大国といわれる日本では、毎年、大規模な地震や風水害が発生しています。それは新型コロナウイルス禍の中でも例外ではありません。
今、地震や風水害に見舞われたらどんなことが起こるのでしょう?あなたは?あなたの大切な人は?家族は?友人は?まちは?どうなっているのでしょうか、どうなってしまうのでしょうか。私たちの生活の基盤であるまちには様々な人がいます。健康の方ばかりではなく、高齢者、乳幼児、妊産婦、障害のある方や病気を持っている方、外国籍の方など実に様々な方が暮らしています。
「災害に強いまち」をつくるためには、「減災」と「福祉」を両輪で一緒に考えることが必要です。そして、地域に住む様々な立場の人たちが、それぞれ日頃から意識を高め、備え、行動することが求められるのです。
この演習では、多様な状況下にある方たちへの災害の備え、特に新たな社会的リスクとして注目されている「ダブルケア(育児と介護を同時に担っている方)」の状況にある方たちに焦点をあて、災害への備えや避難行動について学びます。またダブルケアの方たちへのオンライン防災教室を企画実施を通して、現状を分析し課題を発見する力、問題解決に向けてチームで計画・行動する力を身につけましょう。
【学習到達目標】
1.減災福祉まちづくりの基礎を体得する
2.他者との協力的関係を築ける
3.多様な意見を尊重できる
【履修上の注意】
1.第1回目のガイダンス時に履修者を確定します。よって、第1回目を欠席すると履修登録はできません。
2.オンライン会議システムを授業、防災教室で使用します。
3.直近の地域課題によって、取り組む具体的なテーマを確定します。
4.授業を時間外にふりかえる可能性があります。多忙すぎる人や心身の健康に自身のない人は参加が難しいかもしれません。
5.座学ではないので、積極的に演習に参加する人を募集します。
6.受講希望者が多数の場合は、「減災福祉まちづくり学」あるいは「まちづくり学(減災福祉)」を履修済みの人を優先、GPAと履修状況を総合的に勘案して受講者を決めます。
【事前準備学習】
参考文献を読み、メディア等を通じて情報収集をおこなってください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『避難所運営の知恵袋 改訂版』 レスキューストックヤード編著 2019 『被災地デイズ:時代QUEST』 矢守克也編著 弘文堂 2014 『減災と市民ネットワーク~安全・安心まちづくりのヒューマンウェア~』 三舩康道 学芸出版社 2012 『防災ゲームで学ぶリスクコミュニケーション』 矢守克也・吉川肇子・網代剛 ナカニシヤ出版 2005 『12歳からの被災者学: 阪神・淡路大震災に学ぶ78の知恵』 土岐憲三・河田恵昭・林春男監修 日本放送出版協会 2005 『よくわかるダブルケアハンドブック』 ダブルケアパートナー編著 他にも、参考図書は適宜紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
まちづくりの前に、授業づくり。授業への参画(70%)、提出課題(30%)を目安に総合的に評価します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1: ガイダンス | |
2 | 2: 災害リスクと対策 | |
3 | 3: オンライン教室の開き方 | |
4 | 4: 南海トラフ巨大地震について | |
5 | 5: 要配慮者への災害支援:高齢者、子ども | |
6 | 6: 新たな社会的リスク:ダブルケア | |
7 | 7: 企画検討 | |
8 | 8: 開催条件の洗い出し | |
9 | 9: 企画立案 | |
10 | 10: 準備①内容検討、担当分け | |
11 | 11: 準備②デモ実施 | |
12 | 12: 企画実施:オンライン防災教室 | |
13 | 13: 振り返り、再検討項目 | |
14 | 14: オンラインを活かした防災イベントの検討 | |
15 | 15: オンラインを活かした防災イベントの提案 | |
16 | 16: 定期試験期間 | |