名古屋学院大学シラバス


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【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限資源経済学春A名古屋 22木船 久雄EK2319

【授業情報】

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講義概要

 『資源の無い国ニッポン』。かつて,そんなタイトル本が書店を飾った。日本の食糧自給率は既に4割弱,エネルギーのそれは1割にも満たない。生活や経済活動の生命線を外国に委ねているのが現在の日本の姿である。
 市場メカニズムが貫徹されるグローバリゼーションの時代にあって,今さら食糧安全保障だのエネルギー安全保障の時代でもあるまい。国の防衛すら米国に依存しているのだから…,といった論もある。だからといって,現実に目をつぶって良いということにはならない。現実を正しく認識し謙虚に考察することが,未来への第一ステップなのだから。
 本講座では,天然資源を経済学的な立場から捉える。経済活動に必要な資源の多くは,製品の原材料やエネルギー源として利用される。原材料が無ければ携帯電話や自動車は製品化できないし,エネルギーが無ければこれら機器は利用できない。しかし,そんな天然資源の存在やその多くを海外に依存していること,ましてやそこに国際政治や経済的動機が潜んでいることなど一般には認識されていない。経済活動に不可欠な天然資源は,天然であるがゆえに賦存量に限界があるし,それも特定地域に偏在していることが多い。こうした事情が資源の価格や市場構造を特徴づけ,興味深い経済分析の対象となる。
 本講座では,天然資源一般に共通する経済理論および市場特性を中心に講義する。具体的には,資源量の評価,資源価格の決定メカニズム,資源の市場構造,資源と経済発展,といったテーマで講義を進めてゆく。



【学習到達目標】

①資源に関する経済理論の修得と国際的な資源市場の特異性に関する知見を深め,国際的な見地から合理的な判断をすることができる。
②社会問題に取り組むための思考習慣を有し,自らの意見を持ち,他者とディスカッションができる。



履修上の注意

①毎回の講義後に,内容の理解度を確認するためCCSを利用した「ミニッツペーパー」の提出および②「理解度調査」を行う。履修者は,授業の終了後に①および②の回答を必ず提出すること。
②学期末試験のほかに,学期中に2~3回小テストを行う。小テスト実施のタイミングは前週の授業内で告知する。
③講義で用いたパワーポイントのファイルは,授業進度に合わせてpdf形式でCCS上の教材資料としてアップロードするので,自身の事前事後学習に活用すること。



【事前準備学習】

①授業内容に則した問題集をCCS上の「自学自習」にアップするので,事前に問題を解き解説を読んで授業準備に充てること。
②授業終了時に,授業内容に則した「今回の課題」をミニッツペーパー課題として提示するので,その解答を翌日22時までに提出すること。解答に際しては,自ら追加資料を収集し,関連分野の知見を深めること。
③授業当日に用いる資料やパワーポイントのファイルは,翌日までCCSにアップロードされている。事前・事後学習に活用すること。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書『 エネルギー政策の新展開』 木船・野村・西村共編著 晃洋書房 2017
『低炭素社会のビジョンと課題』 木船・野村・西村共編著 晃洋書房 2010
『環境・資源経済学』 時政 勗 中央経済社 2001
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

学期末試験が100%(試験で60点以上とれば「合格」)。
ただし、以下を平常点として最大50点分を「加点材料」として考慮する。それらは、①小テストの成績、②授業アンケート提出状況や内容、③「自学自習」の答案練習実績、である。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1第1講 資源経済学とは
2第2講 資源の量と評価
3第3講 資源問題と古典派経済学
4第4講 資源価格決定の理論
5第5講 資源経済の基礎理論(復習)
6第6講 資源保有国の経済発展
7第7講 資源市場の組織化
8第8講 資源貿易の理論
9第9講 成長・市場・貿易(復習)
10第10講 資源と地球環境問題
11第11講 地球温暖化への国際的な取組
12第12講 温暖化問題に対する日本の対応
13第13講 温暖化対策と経済理論,温暖化問題(復習)
14第14講 温暖化問題(復習)  :2020年度は行いません
15第15講 資源経済学の要点-全体のまとめ  :2020年度は行いません
16定期試験  :2020年度は行いません