【講義概要】
健康教育の オリンピックやワールドカップにしろWBCにしろ、これまで「国民的関心」が高まるのはなぜであろうか。これまでスポーツは常に「明るく、健康的」に語られてきた。だが、果たしてそれでいいのであろうか。いずれにしてもスポーツは社会現象として大きなインパクトをもっており、今日の日本における文化状況を語る上でも欠くことのできない領域を形成していることはまちがいない。
しかしここでよく考えてみなければならないことは、スポーツが「健全な」趣味として、あるいは「一服の清涼剤」として受け入れられることはあっても、これまでの日本の学問の世界(アカデミズム)ではまともな学問対象としては長い間扱ってはこなかったし、スポーツマンはもちろんのことスポーツ研究者へのまなざし」は時に侮蔑的であり差別的ですらある。
多くの知織人・文化人にもいわゆる「熱狂的な」ジャイアンツ・ファンも居れば、4年に1度「ニッポン、ニッポン」の連呼に涙して共鳴する「ナショナリスト」もいる。「スポーツは文化だ」といいつつ、これはスポーツへの二重の差別ではないのか、とさえ思われるのだが、学生諸君はどうであろうか。この「差別の日常」を読み解く中で果たして何が見えてくるだろうか。
この講義では今日のスポーツのあり様を社会科学的に分析・検討を加え、スポーツとは何かを明らかにしつつ、これからの社会とスポーツとの関わりについて解明していきたい。
【学習到達目標】
体育やスポーツの現象を社会科学的な見地から理解できるようになることである。
【履修上の注意】
1.社会における体育、スポーツのとらえ方、価値観を正しく理解する。その上で問題意識を持ちながら受講し、講義の中でさらに疑問を膨らませられるよう取り組むこと。
遠隔授業:CCS を活用した基本型授業(教材提示・課題提出)で実施します。
【事前準備学習】
日々の生活において現代社会におけるスポーツの役割について関心を持っておいて下さい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 随時資料配布を行う |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点,授業内のレポート、定期試験の成績による総合評価。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1: ガイダンス | |
2 | 2: 現代社会とスポーツ | |
3 | 3: 現代生活とスポーツ | |
4 | 4: 現代社会のスポーツの課題と展望 | |
5 | 5: スポーツと環境問題 | |
6 | 6: 少子・高齢社会とスポーツ | |
7 | 7: オリンピックの歴史 | |
8 | 8: オリンピックと政治 | |
9 | 9: スポーツの社会病理1(フーリガン、暴力) | |
10 | 10: スポーツの社会病理2(ドロップアウト) | |
11 | 11: スポーツと商業主義 | |
12 | 12: ドーピングとスポーツ | |
13 | 13: 日本におけるスポーツ・マスコミの現状 | |
14 | 14: 障害者とスポーツ | |
15 | 15: まとめ 総括 | |
16 | 16: 定期試験期間 | |