名古屋学院大学シラバス


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【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
4限【教養】文化人類学秋A名古屋 21後藤 晴子AW1305

【授業情報】

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講義概要

文化人類学とは、自らが生きる生活世界とは異なる文脈を持った「異」文化を理解するための学問領域のひとつです。本講義では、文化人類学の知見を手がかりに文化人類学の基礎的な考え方や概念について様ざまな事例をもとに学んでいくことによって、より豊かな視野を養って頂くことを目的にしています。
グローバル化が進んだ現在、わたしたちは好むと好まざるとに関わらず多かれ少なかれ、自分たちとはまったく異なる文化的社会的背景をもった国や地域と直接的、間接的に関係を持っています。ここでいう異文化とは、単に地理的に距離が離れた「外国」を意味する言葉ではありません。わたしたちのすぐ隣にも、わたしたちとは全く異なる文脈で生きる人びとがいます。そこではわたしたちが疑うことなく受け入れている「当たり前」なことは、彼等にとっては「当たり前」ではないこともしばしばです。こうした状況において「異なる」文化とそこで生きる人びとを理解するための知識や能力を養うことは私たちにとって必要不可欠な課題であると言えるでしょう。
本講義では、まず文化人類学の学問的立場とその方法論について概説し、その考え方と方法論について学習します。次により具体的な人類学的トピック(家族、性差、生活と暮らし、宗教、神話、交換など)をもとに、文化人類学の基本的概念と考え方について学びます。これらのトピックは異文化を理解する上でも重要なトピックの一部です。また講義はスライドを使用して講義テーマに関係する資料や写真等を提示しながら行い、適時視聴覚資料も視聴します。(本科目は本学ディプロマポリシーの「知識・技能」における、「人間、社会、文化、自然等に関する幅広い知識を身に付け」るという目的に沿って授業を構成しています)。



【学習到達目標】

本授業の学習到達目的はおもに以下の3つの点になります。
① 文化人類学の基本的な概念やキーワードを自分の言葉で簡単に説明できる。
② ①を用いて、様ざまな事象について自らの考えを理論的に記述できる。
③ 異質な文化や他者に対する柔軟な考え方を身に付ける。



履修上の注意

【新型コロナ対応(9/3変更)】
・ この授業は遠隔授業:CCS を活用した基本型授業(教材提示・課題提出)を主として実施します。ただし、諸般の事情により、必要に応じて授業実施方法について変更する場合があります。
・ 出席回数が総授業回数の3分の2に満たない場合は「失格」とします(出席情報は毎回提出していただくCCSのミニッツカードの提出状況と照らし合わせます)。
・ 出席及び提出物に関する不正行為については厳しく対処します(大幅に減点します)。



【事前準備学習】

授業で取上げるテーマについては、事前にインターネットや図書館の資料や文献等を使って積極的に調べると共に、配布する資料等を用いて毎回の授業内容を正しく理解できるように務めて下さい。
また特に関心のあるテーマについては下記の参考文献や、授業中に適時紹介する文献ドキュメンタリー等を各自視聴することをお勧めします。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書教科書は使用しません。適時プリントを配布しますが、各自ノートを取るように務めて下さい。
参考書『文化人類学入門(増補改訂版)』 祖父江孝男 中央公論新社 1990
『人類学のコモンセンス―文化人類学入門』 浜本満・浜本まり子(編) 学術図書出版社 1994
『文化人類学[カレッジ版]第3版』 波平恵美子(編) 医学書院 2011
『詳論文化人類学:基本と最新のトピックを深く学ぶ』 桑山敬巳・綾部真雄(編) ミネルヴァ書房 2018
『文化人類学の思考法』 松村圭一郎・中川理・石井美保(編 世界思想社 2019
上記には概説書を取上げていますが、その他トピック毎の参考文献については、適時授業中に紹介します。
指定図書『よくわかる文化人類学 第2版』 綾部恒雄, 桑山敬己編 ミネルヴァ書房 2010.2

評価方法

【新型コロナ対応(9/3変更)】
対面授業では最終時限に通常試験を行う予定でいましたが、大学方針に従いオンライン授業に変更したため、評価方法を下記の通りに変更します。
1)平常点(ミニッツカード(15回×3点満点/1回=45点)、授業課題(3回×5点満点=15点))、期末レポート提出(40点)で行います。
2)3分の2以上の出席(ミニッツカード10回の提出)がない場合、最終レポートのみ提出しても評価はしません。
3)ミニッツカード、課題、期末レポートは授業内容を踏まえ、自らの言葉で考え記述しているかどうかを評価の基準とします。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1イントロダクション:異文化を理解するとは?
2フィールドワークと参与観察:人類学の方法論
3様ざまな家族のあり方:血縁を越えて
4男らしさと女らしさ:性とはいったいなにか?
5大人になること:人はいつから大人になるのか?
6生活と暮らし(1):狩猟採集生活にみる生活の知恵
7生活と暮らし(2):牧畜生活と農耕生活
8宗教と文化(1):宗教の原初形態とは?
9宗教と文化(2):世界宗教と民族宗教
10病と文化
11老いるとはどういうことか?
12なぜ死は恐ろしいのか?
13神話研究入門
14交換がもたらすもの
15授業の総括
16定期試験期間