【講義概要】
この授業は講義形式で行われる。
ヒトの運動は、複雑な生体機構の協調によって発生、維持される。本講義では、生理学、解剖学、機械工学の基礎概念や方法論を応用、発展させることにより、生物の身体活動に見られる様々な運動のメカニズムや身体各階層レベルの構造、力学的性質を理解することが目的である。具体的には、筋骨格系の基本構造とそれを構成する組織の力学的性質を学び、「機械としての人体」のメカニズムを考察する。また、主な関節の構造と運動時にかかる負荷について学ぶことにより、傷害が起こるメカニズムやその予防法を考察する。
【学習到達目標】
1.人体の主な筋骨格系の名称を挙げ、その構造を説明することができる。
2.筋骨格系にどのような力がどのようなメカニズムで作用するか説明できる。
3.筋骨格系傷害のメカニズムを説明することができる。
4.パソコンを用いたレポートの作成ができる。
【事前準備学習】
自身の興味のある身体運動(日常生活上の動作でもスポーツ動作でも何でも可)をよく観察し、疑問・興味を持つこと。学習した内容を実際の動作に関連付けられるようにすること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『スポーツバイオメカニクス20講』 阿江通良・藤井範久 朝倉書店 2002 『スポーツ・バイオメカニクス入門-絵で見る講義ノート』 金子 公宥 杏林書院 2006 『身体運動のバイオメカニクス研究法』 ゴードン ロバートソン 大修館書店 2008 『スポーツ動作の科学―バイオメカニクスで読み解く』 深代千之ほか 東京大学出版会 2010 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
受講態度、小テスト、レポート、試験により総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 概要:スポーツ科学とは何か | |
2 | スポーツにおけるエネルギーを生み出す仕組み(生理学との接点) | |
3 | 骨格筋の力発揮特性1:筋の構造と収縮メカニズムの分子生物学 | |
4 | 骨格筋の力発揮特性2:てこ作用と力発揮の関係 | |
5 | 関節の基本構造と機能(機能解剖学との接点) | |
6 | 運動学の基礎1(並進・回転運動) | |
7 | 運動学の基礎2(並進・回転運動) | |
8 | 運動力学の基礎1(力・モーメントなど) | |
9 | 運動力学の基礎2(力・モーメントなど) | |
10 | 身体運動の効率(エネルギー・仕事・パワー) | |
11 | 筋力トレーニングの実際 | |
12 | 持久力と呼吸・循環機能 | |
13 | 各種動作のバイオメカニクス: 歩く・走る・飛ぶ | |
14 | 各種動作のバイオメカニクス:投げる・蹴る・打つ | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間(レポート) | |