【講義概要】
われわれは多くの物質に囲まれ,自然界で起こる多彩な現象を眺め,自然界に存在する様々な物質を利用しながら生活している。化学という学問は,物質の構造や性質,化学変化とエネルギーなどについて研究が進められてきた。そして20世紀までに多くの法則が発見され,理論が組み立てられ,その発展・応用により,多くの有用物質が創り出され,我々にとって便利で豊かな物質文明を作り上げてきた。その一方で,人類の繁栄の陰に地球環境の破壊が急速に進行したことも事実であり,地球環境の保全を意識した学問としても考えるべきである。
本講義では,これまで化学を選択してこなかった学生も考慮しつつ,高等学校の教科書「化学基礎」を中心に,その知識を深める講義を行う。特に“化学の基礎”である物質を構成する基本粒子(原子・分子)の構造および結合様式,物質の状態変化とエネルギー変化を取り上げ,化学の基礎を正しく簡潔に解説する講義に努める。
【学習到達目標】
日常生活において便利で豊かな暮らしを支えている化学物質の正しい知識・認識を身につけることを目標とする。そして,身の回りの様々な自然現象や便利な物質に対し,化学の基礎知識で理解・説明したり,化学的な思考力で理解・解釈できるようになることを到達目標とする。
【履修上の注意】
授業には毎回出席すること。
講義内容から理解度を確認するための演習問題を適宜,実施する。
Webシステム上で各授業ごとに資料をアップロードしておくので,授業前に必ず資料を印刷し持参すること。
【事前準備学習】
事前にシラバスの授業内容を確認し,配布資料を参考に事前学習することが望ましい。
高等学校で用いた教科書「基礎化学」および「化学」の該当箇所を見ることで授業内容を理解する参考になると考える。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | Webシステムにて,プリント,PDF等の電子ファイルを配布 |
参考書 | 『第4版 化学 -物質・エネルギー・環境』 浅野努,荒川剛,菊川清 学術図書出版 2008 『化学の視点』 川泉文男 学術図書出版 2009 『基礎から学ぶ 大学の化学』 梅本宏信 編 培風館 2011 『教養の現代化学 (第2版)』 多賀光彦,片岡正光,早野清治,沼田ゆかり 三共出版 2016 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
定期試験80%,授業態度や提出物など20%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 化学とは | |
2 | 化学の基本法則 | |
3 | 原子の構造 | |
4 | 原子量 | |
5 | 原子の電子配置と周期表 | |
6 | 元素の周期性 | |
7 | 化学結合(その1) | |
8 | 化学結合(その2) | |
9 | 化学結合(その3) | |
10 | 化学結合(その4)と分子の形 | |
11 | 化学量 | |
12 | 物質の濃度 | |
13 | 物質の状態変化(その1) | |
14 | 物質の状態変化(その2) | |
15 | 物質の状態変化(その3) | |
16 | 定期試験期間 | |