名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限企業経営特殊講義春A名古屋 22十名 直喜EK2339

【授業情報】

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講義概要

 産業は、労働・生活と深く関わり、日々、誰もが体験し接する社会的な営みで、その動向は人々の将来をも左右する。それゆえ、現代産業論は、普遍的な学問である。
 これまでの産業論は、生産・供給という機能的側面に光をあててきたが、人々が職場や地域で織りなす働き様や生き様、そこで培われた文化やノウハウなどの文化的側面は、対象外とされてきた。ひとづくり、まちづくりの概念も入っていないため、現代の複雑かつ多様な産業・地域像を深く包括して捉えることができない。

 本講義では、上記の課題に正面から向き合う。生産と地域の現場に根ざし、有形財と無形財にまたがり、ものづくり・ひとづくり・まちづくりを三位一体化し産業システムとして捉える、国際的にも比類のないオリジナルな現代産業論を提示する。
 それによって、現代産業と地域の多様かつ複雑な諸相と課題を、理論と実証の両面から有機的に把握できるようにする。さらに、人間観、宇宙観、生命観を問い直し、人の働き方と暮らし方を見直す。
とくに、日本的な働き方に光をあて、根底から問い直す。近年続発する品質不正と過労死問題は、「無限定労働」を軸とする働き方システムと深くつながっている。日本的な労使関係と能力主義管理、品質管理を含む複眼的な視点から、働き方システムを捉え直し、システム変革への視座を提示する。
 さらに、ものづくりを活かす企業・社会・地域の多様なモデルとその実像を提示したい。

 授業は、教科書をベースに、(キーワードを空白にした)講義レジメを軸に進め、必要に応じて、参考書および各種図表や新聞記事なども提示する。



【学習到達目標】

 現代産業と地域の多様かつ複雑な諸相と課題を、理論と実証の両面から理解する。ものづくり、ひとづくり、まちづくりを、個々バラバラにではなく三位一体的に、産業システムとして捉え直し、有機的に把握できるようにする。
 人間観、宇宙観、生命観を問い直し、人の働き方と暮らし方を見直して、それを可能とする21世紀型の産業システムへの視点と知恵を育みたい。



履修上の注意

授業マナーの徹底を心がける。



【事前準備学習】

配布資料に目を通すとともに、参考書を読んで深める。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『企業不祥事と日本的経営』 十名直喜 著 晃洋書房 2019
学内丸善にて入手可
参考書『現代産業論』 十名直喜 著 水曜社 2017
教科書(および参考書)をふまえ、レジメおよび各種資料を使って、授業を進める。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

平常点25%、学期末試験75%。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1現代産業論への招待
2鉄が創り出す地球環境と生命
3鉄が奏でる地球の文明と環境再生
4現代産業への新たな視座
5日本発のオリジナルな産業システム論
6産業の概念と基本分類
7近代産業文明の自然観・人間観
8日本文明の自然観・人間観
920世紀型産業システムを捉え直す
10工業社会と大量生産システム
11日本的な働き方と産業システム(「好循環」)
12日本的な働き方と産業システム(悪循環)
1321世紀産業システムへの視座
14環境文化革命と循環型産業システム
15等身大の産業・地域づくりと人間発達
16定期試験期間