【講義概要】
この授業では、説話文学を通して、日本の文学や文化について学びます。中心的に取り扱う作品は、鎌倉時代の説話集『宇治拾遺物語』です。また関連する他の作品や、昔話・伝承などについても取り上げます。説話の物語の中には、むかしの人々の様々な考え方が詰め込まれています。日本文化の広がりを見据えながら、作品を一話ずつじっくりと読み解いていきます。
【学習到達目標】
・文学作品に描かれた人々の考えを理解する。
・文学作品の背景となる日本の歴史や文化について理解する。
・日本文化について自ら考える力を養う。
【履修上の注意】
※秋学期に開講する「日本文学」とは授業内容が異なります。
授業の中で、復習課題や中間課題を課します。
【事前準備学習】
毎回の授業内容について、あらかじめ教科書で確認してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『 校注 宇治拾遺物語』 増子和子編 武蔵野書院 1978年 |
参考書 | 『宇治拾遺物語 新編日本古典文学全集』 小林保治/増子和子校注・訳 小学館 1996年 『宇治拾遺物語 新潮日本古典集成』 大島建彦校注 新潮社 1985年 このほか、授業の中で適宜紹介します。 |
指定図書 | 『あいち文学散歩』 愛知県国語教育研究会高等学校部会編著 浜島書店 2013 『羅生門/鼻/芋粥/偸盗 改版 (岩波文庫:緑(31)-070-1)』 芥川竜之介作 岩波書店 2002 『地獄変・邪宗門・好色・藪の中 : 他七篇 改版 (岩波文庫:緑-70-2,313,緑(31)-070-2)』 芥川竜之介作 岩波書店 1980 |
【評価方法】
定期試験60% 平常点30% 課題10%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション : 説話文学を読む | |
2 | 『宇治拾遺物語』 序文 | |
3 | 「鬼に瘤取らるる事」 (巻1) | |
4 | 「雀報恩の事」 (巻3) | |
5 | 「利仁芋粥の事」 (巻1) | |
6 | 「鼻長僧の事」 (巻2) | |
7 | 「絵仏師良秀家の焼くるを見て悦ぶ事」 (巻3) ほか | |
8 | 「蔵人得業猿沢の池の龍の事」 (巻11) ほか | |
9 | 前半のまとめ 芥川龍之介と説話文学 | |
10 | 「小野篁広才の事」 (巻3) | |
11 | 「長谷寺参籠の男利生にあづかる事」 (巻7) 1 | |
12 | 「長谷寺参籠の男利生にあづかる事」 (巻7) 2 | |
13 | 「猟師仏を射る事」 (巻8) ほか | |
14 | 「伴大納言応天門を焼く事」 (巻10) | |
15 | 授業のまとめ | |
16 | 定期試験 | |