【講義概要】
本講義では、人権の思想を生み出した土壌を、主として英米のプロテスタントキリスト教に求め、その概念を概観したのちに、日本社会における人権を歴史的に回顧する。さらにキリスト教がこの時代になすべきことを展望する。?また、いくつかの人権に関わる課題を確認する。
【学習到達目標】
キリスト教的人権思想が聖書に基礎を持ち、歴史の中で様々な変遷をたどりながら形成されたことを理解し、多様な価値観を持つ人々が共生するグローバルな社会の中で、人権とはどのようなものとして確保されるべきかを考える。
【履修上の注意】
教会形成の課題としての人権という観点からの講義になるので、教会に深い関心を持つ学生の履修を望みます。
教室でのマナーを守ること。
【事前準備学習】
宗教と人権に関わるニュースに気をつけてください。
ネット上のメディアとしては、世界キリスト教情報、クリスチャン・トゥデイ、キリスト新聞、クリスチャン新聞などがあります。また、ローマ教皇のツイッターも有益です。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『人権思想とキリスト教 日本の教会の使命と課題』 森島 豊 教文館 2016 |
参考書 | 『自由の擁護 社会史の視点から見た十戒の主題』 フランク クリュゼマン 新教出版社 1998 『人権とキリスト教』 明治学院大学キリスト教研究所編 教文館 1993 『キリスト教と人権』 改革派世界教会会議・人権に関する証言 聖恵授産所出版部 1992 『アメリカにおける神の国』 『アメリカにおける神の国』 H.リチャード・ニーバー 聖学院大学出版委員会 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験70%、および平常点30%。平常点は主に授業時に提出を求めるコメントペーパー、チャペル・教会レポートとする。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 人権の聖書的基礎としての十戒 | |
3 | 国教会の国と自由教会の国のキリスト教 | |
4 | 信仰が人権を求める | |
5 | 日本におけるキリスト教人権思想の影響 | |
6 | 日本における人権思想の受容・形成の課題 | |
7 | 日本の宗教政策におけるキリスト教会の位置 | |
8 | 日本における「信教の自由」をめぐる問題 | |
9 | キリスト教会の使命ーー福音伝道と人権形成 | |
10 | キリスト教会はこの時代に何をすべきなのか | |
11 | 人種差別 | |
12 | 他民族・他国籍の者の人権 | |
13 | 病者・障がい者の人権 | |
14 | 子どもの人権 | |
15 | ジェンダーに関わること | |
16 | 試験 | |