名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限経済データ分析春A名古屋 22児島 完二EK2311

【授業情報】

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講義概要

本講義は、データ分析の基本的な手法を修得することがテーマです。情報リテラシー(パソコンの基礎操作)から、統計分析の入門的手法を学びます。専門科目でのデータ処理や統計分析のみならず、将来、仕事上でさまざまなデータを処理する際に最低限必要となる知識・技能も身につけます。
 そこで、基本統計量から回帰分析までを取り扱います。具体的な学習内容としては、前半に基本統計量、後半で最小2乗法(OLS, Ordinary Least Squares)を学びます。
 前半6回で、統計学入門の復習を含めて、データの簡単な統計的処理(基本統計量)を学習します。データの整理(度数分布表)からデータの特徴を捉えるための統計量(平均や標準偏差)を実際に計算しながらその意味を理解します。そして、1変数だけでなく、2変数の関係を捉えるための方法を学習します。最後に、電卓や暗算ではできないような大量のデータの処理をマスターします。
 後半は、基本的な推定法としての最小2乗法を学びます。まず、中心を通る直線を決定するために残差の概念を学習し、残差の計算を行います。自分で回帰分析用ワークシートを作成しながら推定の原理を学びます。データと直線の当てはまり具合を検証する指標として、決定係数を取り上げます。
 いくつもの例題データを用意し、実際にパソコンで計算しながら、得られた統計値の意味を学習します。また、受講生が講義における到達度を確認できるよう、ルーブリックを使います。さらに、統計と情報社会に関するトピックスとして「情報社会とビックデータ」「データサイエンティストの必要性」などにも触れる予定です。
 この授業は、経済学部のディプロマ・ポリシー【知識・技能】のうち「経済学の基礎的専門知識や分析ツールを使いこなす力」
を養うことを主な目的としています。



【学習到達目標】

学部で示されたディプロマ・ポリシーのうち、統計とデータ処理に関する分野の達成を目指します。社会人としてデスクワークに困らないスキルも身につけます。(詳細は、ルーブリックを参照してください。)

 1. 統計学入門の知識を確実に理解できる。
 2. 授業の例題をExcelで処理できる。
 3. 独力で簡単な統計処理ができる。
 4. 他人にExcelでの統計操作を教えることができる。



履修上の注意

以下の3科目(必須および指定科目)が修了していることを前提として進めます。

 1. 情報処理基礎: 学習したPC操作内容
 2. データ表現技法: Excelでのグラフ描画の技術
 3. 統計学入門: 基本統計量の計算方法

毎回、ノートパソコンを使用するので、持参すること。ただし、操作説明が中心の実習ではありません。統計処理の手順を理解するのが最も重要です。授業は連続していますので、欠席すると理解できなくなります。また、少人数の実習ではないので、教員による個別フォローはできません。ですから、授業の欠席・遅刻などで、説明を聞けなかったという事態にならないよう注意してください。授業の解説ビデオも用意していますので、これらを視聴して自分でフォローしてください。
また、ルーズリーフでなく方眼ノートを用意してください。



【事前準備学習】

履修前: 「データ表現技法」でのグラフ描画技術と「統計学入門」の内容を復習。ノートパソコンがきちんと動作するかを確認。
授業前(予習): 授業前にCCSで指定された自学自習の範囲を必ず予習(全問クリア)。授業冒頭で、予習範囲に関する小テストで確認します。また、テキストの解説動画がCCS教材Boxにリンクされていますので、視聴してください。
授業後(復習): 授業で提示するMinutePaperに回答(当日の夜10時まで)。授業でわからなかった箇所は解説動画で復習。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『経済学部生のための基礎知識300題(PDF版)』 名古屋学院大学経済学部 PDF 2009
参考書『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』 神永正博 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009
『完全独習 統計学入門』 小島寛之 ダイヤモンド社 2006
『30時間でマスター Word&Excel2013』 実教出版編修部 実教出版 2012
『統計学が最強の学問である』 西内啓 ダイヤモンド社 2013
『ヤバい統計学』 カイザー・ファング CCCメディアハウス 2011
『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』 伊藤 公一朗 光文社新書 2017
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

詳細はルーブリックを参照してください。以下は目安です。
1. 中間テストと期末テストの成績(60%)
2. CCSからの授業参加:自学自習、小テスト、MinutePaper、授業理解度調査など(30%)
3. 動画での予習・復習、クラスでの貢献:遅れている学生のフォロー(10%)



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1データの整理(度数分布表の作成), データの読み方, ルーブリック確認(1)http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/066.pdf
2データのグラフ化(ヒストグラムの作成), データの読み方http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/067.pdf
3データの代表値:分布と中心を示す位置(算術平均などの導出)http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/068.pdf
4データの散らばりの尺度:レンジ(四分位範囲の導出)http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/069.pdf
5散らばりの尺度:平均からの偏り(偏差の概念)http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/070.pdf
6散らばりの尺度:標準偏差と偏差値(標準偏差の導出)http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/071.pdf
7これまでの内容(基本統計量)の確認:中間テスト, ルーブリック確認(2)
8中間テストのフィードバック、2変数の関係:散布図の作成http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/073.pdf
92変数の関係:偏差の積和、共分散http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/074.pdf
10変数の関係:相関係数の導出、擬似相関http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/075.pdf
11因果関係:データの中心を通る直線http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/076.pdf
12残差の概念と残差平方和の計算
13残差平方和の最小値探索http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/text/077.pdf
14残差平方和最小の条件:最小2乗推定量http://www2.ngu.ac.jp/~kkojima/pcstat/eda/eda04a.html#08
15適合度としての決定係数、講義まとめ(因果関係と相関関係), ルーブリック確認(3)
16定期試験期間