【講義概要】
本講義では、中学校社会科と高等学校地理歴史科の成立から現在までの歴史と、総合的な学習の時間との関連について解説する。また、地理においては「地理的見方・考え方」と「地理的技能」についてとそれらを育成する方法、歴史については、「歴史的見方・考え方」、「歴史的思考力」「歴史認識」についてとそれらを育成する方法、異文化理解や多文化理解についても解説する。さらに、中学校社会科地理的分野と歴史的分野、高等学校地理歴史科の「地理総合」「歴史総合」を中心に、それらの目標・内容・方法・評価と、中学校社会科公民的分野や高等学校公民科との関係も明らかにする。その後、受講生の関心のあるテーマについて教材開発を行い、単元計画と学習指導案を作成する。 【重要・必読】 経済学部で高等学校「地理歴史科」の教員免許を取得希望者は、本年度この科目を必ず受講し単位を取得すること。
【学習到達目標】
・中学校社会科と高等学校地理歴史科の歴史、基本概念およびそれらの育成方法を理解する。
・中学校社会科地理的分野と歴史的分野、高等学校地理歴史科の目標・内容・方法・評価を理解する。
・地理と歴史の教材開発ができ、単元計画と学習指導案が作成できる。
【履修上の注意】
・秋学期開講する「社会科・地理歴史科教育法2」の前に履修・単位取得しておくことが望ましい。
・受講に際し、A4版ファイル(色・綴じる形式は自由)を用意し、配布資料をファイリングしておくこと。
・授業を欠席した場合、その回の授業についての学習や配布資料の入手は受講生本人の責任において行うこと。
【事前準備学習】
【受講前】 毎回課題を出すので、しっかり調べて所定の用紙にまとめる。
【受講後】 授業内容を復習し、分からないことについては、次の授業時に質問し確認する。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『中学校学習指導要領解説 社会編』 文部科学省 東洋館出版社 2018 『高等学校学習指導要領解説 地理歴史編』 文部科学省 未発行 授業開始までに各自購入しておくこと。高等学校の学習指導要領解説は発行され次第購入すること。 |
参考書 | 『社会科教育事典』 日本社会科教育学会 ぎょうせい 2012 『中学校社会科教育』 社会認識教育学会 学術図書出版社 2010 『地理教育用語技能事典』 日本地理教育学会 帝国書院 2006 『究極の中学校社会科-地理編-』 井田仁康 日本文教出版 2013 『究極の中学校社会科-歴史編-』 伊藤純郎 日本文教出版 2013 『21世紀の教育に求められる「社会的な見方・考え方」』 江口勇治 帝国書院 2018 『中等社会科21世紀型の授業実践』 井田仁康・伊藤純郎・唐木清志・國原幸一朗・栗原久・國分麻里・須賀忠芳 学事出版 2015 参考書については授業中に説明する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験結果(50%)、単元計画・学習指導案の内容(20%)、ワークシートや課題の内容、授業態度(30%)より総合的に評価する。
【フィードバック】 ワークシートや課題については授業後速やかに評価して次の授業で返却し、よい事例と改善点を説明する。単元計画と学習指導案については、個々の受講生とメールのやり取りを行い、添削し、再提出をしてもらっている。なお単元計画と学習指導案は「社会科・地理歴史科教育法2」で活用し、模擬授業につなげている。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 授業の形、学校教育と教科教育 | |
2 | 社会科・地理歴史科の歴史(1)初期社会科・問題解決学習・系統学習 | |
3 | 社会科・地理歴史科の歴史(2)教育課程の変遷 | |
4 | 社会科・地理歴史科の歴史(3)生活科と総合的な学習の時間との関係 | |
5 | 地理的見方・考え方 | |
6 | 地理的技能と地理情報の活用 | |
7 | 異文化理解と多文化理解 | |
8 | 歴史的思考力と歴史認識 | |
9 | 映像や絵画を用いた歴史の授業 | |
10 | 社会科地理的分野と歴史的分野の目標・内容・方法・評価 | |
11 | 地理歴史科「地理総合」の目標・内容・方法・評価 | |
12 | 地理歴史科「歴史総合」の目標・内容・方法・評価 | |
13 | 地理と歴史の教材化(資料の活用) | |
14 | 単元計画の作成 | |
15 | 学習指導案の作成 | |
16 | 定期試験期間 | |