【講義概要】
人に限らず、生き物には意識があります。この意識というものはなかなか形になって見えてきません。その意識を何とかして目に見える形にしようとしているものが心理学です。
最近では、凶悪犯罪の増加や低年齢化がテレビや新聞などで騒がれています。その原因を探る上で、心理学がしばしば登場してきます。犯罪と人の心の関係を探ることで動機を知ることや、今後の防犯活動に役立てようとしているのでしょう。また癒しブームに見られるように、心の安らぎも心理学の研究対象として必要なものになってきました。カウンセリングも徐々に社会に浸透し、学校や企業の中でも専門部署を配置するようになって来ました。現代社会では、心理学というものが「心」「意識」への問題を通じて関心をもたれるようになってきたのです。ただ先にも書きましたが、「心」「意識」というものを、手の平ですくいあげることはできません。そのため心理学では様々な手法を用いて「意識とはなんなのか」「心とはなんなのか」を客観的に見つめていこうとしています。
上に述べた犯罪や心の癒しとの関わりだけでなく、心理学では意識を色々な角度から探ってきました。目に見えないものを扱いながら、その方法は科学的な見地に基づいたものです。主観的な見解を排除し客観的に意識というものを考えていくために物理学的な方法を用いて研究が進められています。
この講義では、これまで心理学で研究されてきた様々な成果を、出来る限り身近な事例を用い解読していく予定です。
キーワードとして、知覚、認知、記憶、学習、社会、環境、発達、臨床、犯罪などを対象とした講義を予定しています。
【学習到達目標】
日常生活の出来事に対して、心理学的な見方を取り入れていくことを目標とします。
【履修上の注意】
毎回配布するプリントを元に授業を進めていきます。
しっかりとノートをとって講義に集中してください。
【事前準備学習】
特にありません。
一回ごとの授業に集中してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 毎回資料を配布します。 |
参考書 | 特に指定しません。
希望があれば紹介します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 心理学の成り立ち | |
2 | 知覚の不思議 ~錯視と恒常性~ | |
3 | ゲシュタルト心理学 ~要素と全体~ | |
4 | 学習と記憶 | |
5 | 忘却と変容 | |
6 | 発達心理学 ~ピアジェとエリクソン~ | |
7 | 右脳と左脳 | |
8 | 防衛機制と神経症 | |
9 | 無意識とは? | |
10 | 心理療法 | |
11 | 心理テスト | |
12 | 社会心理学 ~個人と集団~ | |
13 | 応用心理学の紹介 ~犯罪心理学~ | |
14 | 応用心理学の紹介 ~環境心理学~ | |
15 | 総括 | |
16 | 定期試験期間 | |