【講義概要】
中級レベルの経済学に登場する数学のうち、微分法について、応用上最も重要な部分について講義する。特に,ラグランジュ乗数法について深い数学的理解を得るため,随時図解を交えながら,十分な説明を行うとともに,多数の計算問題を解いてもらうことで,講義の終わる頃には,真面目に取り組んだ受講生が経済理論で出くわす数学に対するアレルギーは,かなり解消されているはずである.
【学習到達目標】
ラグランジュ乗数法を用いて制約条件付き最適化問題を解けること。
中級レベルのミクロ経済学の理論展開を数学的視点からもフォローする習慣をつけること.
【履修上の注意】
①この講義では、数学的論理を追う忍耐力と計算練習を自らの手で行う努力が必要とされます。
②講義資料はCCSにアップされるので、必ずダウンロードして講義に出席すること。
③特別な理由なく4回欠席した時点で、失格とする。
なお、「特殊講義(経済数学入門)」を履修しているか、同程度以上の数学知識を前提とするので,注意すること。
【事前準備学習】
「経済数学入門」の講義ノートを復習しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特に指定しない。 |
参考書 | 『経済数学教室 1~8巻』 小山昭雄 岩波書店 1999 『経済数学への招待』 立石寛・武藤功 勁草書房 1998 『経済学で出る数学』 尾山大輔・安田洋佑 日本評論社 2013 『経済数学』 入谷 純・加茂 知幸 東洋経済新報社 2016 『新テキスト経済数学』 水野 勝之 他 中央経済社 2017 講義ノートはCCSにアップされるので、必ずダウンロードして講義に出席すること。ただし,講義ノートは,当面,暫定版であるから,少しずつプリントアウトすること.
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指定図書 | 『エコノミスト数学マニュアル』 ピ―タ―・バ―ク,クヌ―ト・シュドセ―テル著/鈴村興太郎監訳/丹野忠晋訳 日本評論社 1996.10 『経済数学早わかり』 西村和雄著 日本評論社 1982.9 『コア・テキスト経済数学(ライブラリ経済学コア・テキスト&最先端:別巻2)』 戸瀬信之著 新世社/サイエンス社 (発売) 2005.1 『基礎からの経済数学 』 入谷純著 有斐閣 2006.5 『公式集 5訂版(モノグラフ)』 春日正文編 科学新興新社/フォーラム・A (発売) 1996.5 『ワークブックでじっくり攻める』 白石俊輔著 日本評論社 2014.3 『経済・経営のための数学教室 : 経済数学入門』 小林道正著 裳華房 2014.11 『微分積分学』 笠原晧司著 サイエンス社 1974.4 『微分・積分入門』 山口恭著 コロナ社 1964.7 |
【評価方法】
定期試験による。試験は、closed book(持ち込み無し)で行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 経済学と数学 | |
2 | ベクトルの和、差、内積 | |
3 | 関数と逆関数 | |
4 | 指数関数と対数関数 | |
5 | 極限と微分 | |
6 | 微分の公式 | |
7 | 合成関数の微分法 | |
8 | 自然対数と対数微分法 | |
9 | 最大・最小 | |
10 | 偏微分 | |
11 | 高次導関数 | |
12 | 等高線と法線ベクトル | |
13 | ラグランジュ乗数法 | |
14 | 包絡線定理 | |
15 | 消費者理論への応用 | |
16 | 定期試験期間 | |