【講義概要】
マクロ経済学は、1国や1地域の経済全体を分析対象とした学問である。テレビや新聞では、「アベノミクス」「景気」といった言葉が毎日飛び交っているが、こうした話題はマクロ経済学と直結している。
マクロ経済学で扱うGDPは、私たちの生活と関係無いと思うかもしれないが、そんなことはない。景気が悪化すれば失業者が増え、賃金もあがらず、家計に余裕がなくなる。また、学生にとっては、アルバイトが簡単にはみつからないといったことにもなりかねない。さらに、物価が安いことは消費者にとってはありがたいが、同時に、お父さんやお母さんたちの給料が上がらないことも意味している。つまり、諸君の財布の中身は、日本経済の良し悪し次第なのである。
本講義では、GDPや物価指数などマクロ経済の動きを見る上で不可欠な指標を理解し、それらが実際どのように動いているのかを学ぶ。したがって、講義中にグラフが多用されるが、恐れなくていい。グラフの見方に一度慣れれば、これほど便利なものはないと気づくはずである。個々のグラフを確実に理解してほしい。この基礎訓練が、不況などの現実問題を考えるための土台となる。根気よく講義と演習問題に取り組み、自分の理解を確かめながら確実に進もう。
CCSに「自学自習問題」が用意されており、講義の進行順に開放されるので、講義内容や基礎知識の確認に活用できる。
【学習到達目標】
国全体の経済活動のメカニズムに関する基本的な知識を習得すること。
【履修上の注意】
現在の経済状況がどうであるか、アンテナを張って情報を得ておくこと。
テレビのニュース、新聞、Twitterいずれでもよい。
【事前準備学習】
毎回の授業の前後
1. ノートに目を通し、内容を把握しておくこと。
2. 授業終了後、なるべく早いうちに対応する部分の自学自習に取り組むこと
3. 日本経済・国際経済に関する記事やニュースを読む・見るなどして、授業で学んだ概念・用語(GDPや消費者物価指数など)との関連を探ること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『マンキュー入門経済学 第2版』 N・グレゴリー・マンキュー 東洋経済新報社 2014 『基礎からわかるマクロ経済学[第4版]』 家森信善 中央経済社 2015 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験100%
講義の中で課題を提出した場合には、加点されます。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 国民所得の測定①-国内総生産の測定 | |
2 | 国民所得の測定②-GDPの構成要素 | |
3 | 国民所得の測定③-実質GDPと名目GDP | |
4 | 国民所得の測定④-GDPデフレーター | |
5 | 生計費の測定①-消費者物価指数 | |
6 | 生計費の測定②-インフレーションの影響に対する経済変数の補正 | |
7 | 貯蓄、投資と金融システム①-金融機関と市場 | |
8 | 貯蓄、投資と金融システム②-貸付資金市場 | |
9 | 失業と自然失業率 | |
10 | 貨幣システム、インフレーション | |
11 | 総需要と総供給①-総需要曲線 | |
12 | 総需要と総供給②-総供給曲線 | |
13 | 総需要と総供給③-経済変動 | |
14 | 乗数 | |
15 | これまでの概要と問題演習 | |
16 | 定期試験期間 | |