【講義概要】
全ての人間は,どんな形態にせよ経済活動とは無縁ではありません。職を持たず稼ぎの無い学生でも,携帯電話を使い,コンビニで買い物をし,映画を見,本を読みます。これらは経済活動の一側面である消費です。一方,働いてお金を稼いでいる親たちは,自らが持つ労働力という商品を売って,なにがしかのモノやサービスの生産活動に参加し,その対価として所得(給料)を得ます。そして,その所得を元に生活や楽しみに必要なモノやサービスを買っているのです。
経済活動をしているのは,個人や家庭だけではありません。企業(会社)や政府(中央政府,地方自治体)も同じです。国境を越えた海外との売買もあります。企業や政府は,人を雇い,原材料を買って,モノやサービスを生産し,それを消費者に向けて販売します。政府は,放っておいたら誰もやらないようなサービスを(例えば,外交,警察,福祉等)納税者に提供します。そのサービス提供への対価は,自発的に誰も支払ってくれないので,税金という形で徴収し,それが公務員の給料や政府購入代金の支払い原資となります。
こうした関係が,家計(個人)・企業・政府が経済活動を通じた構図です。
ここまで読むと,賢明な皆さんは幾つかの疑問を持つことでしょう。多くの給料を得るにはどうしたら良いか?貰った給料はどのように使われているのか?政府は税金を無駄にしていないか?もっと現実的の疑問としては,日銀の超金融緩和で何が起こっているのか? なぜ自由貿易が推奨されるのか? 年金や医療財政は大丈夫か? EUやASEAN,さらにロシアや中国の経済はどうなっているのか?どのように企業は消費者を虜にしようとしているのか?等々。
本講義では,現代社会が抱える様々な経済問題について,1講義に1テーマを取り上げ解りやすく解説します。この講義を通じて,履修者が現代社会への理解を深め,経済社会の課題に対する判断力を養成します。
【学習到達目標】
・現代経済社会の構造に関する基礎知識を身につけ,市民社会の構成員として合理的な根拠に基づく判断をすることができる。
・経済社会の課題について自らの意見を持ち,他者と議論することができる。
【履修上の注意】
①授業内容の理解度確認と履修者の思考醸成のために,授業終盤に「今日のMP課題」を提示します。これはミニッツペーパーの課題テーマですから,授業の翌日22時までにCCSを通じて提出すること。平常点として考慮します。
②授業内での私語や携帯電話(スマホ)利用は厳禁です。けスマホについては,見つけ次第,取り上げます。
③授業中の退出は厳禁です。
【事前準備学習】
①授業内容に関連する「自学自習」問題をCCSにアップしますので,事前に関連問題を解き,解説を読んでおいてください。
②事後学習の機会として,ミニッツペーパーがあります。授業の翌日22時までに課題を解き,CCSを通じて提出してください。
③提出されたミニッツぺーパーの解答について,翌週の授業冒頭で披露しコメントします。これは,前週の復習と他学生の考え方を履修者間で共有する時間です。
④授業内で用いたパワーポイントや資料は,翌日22時までに事後学習のために,CCSのアップします。理解の定着,思慮を深めるために活用してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 参考図書は,授業内で適宜紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 近代の経済社会 | |
2 | 経済のしくみ | |
3 | 国民所得と経済成長 | |
4 | 金融のしくみと金融政策 | |
5 | 財政の役割と財政政策 | |
6 | 日本経済の軌跡 | |
7 | 消費者行動 | |
8 | 雇用・労働問題 | |
9 | 福祉と社会保障 | |
10 | 貿易と直接投資 | |
11 | 国際経済 | |
12 | 地域統合の進展 | |
13 | 多様化する世界経済 | |
14 | 人口・資源・食料問題 | |
15 | 現代社会の要点整理 | |
16 | 学期末試験 | |